財産目録とは?【記載例付き】作り方と記入方法をわかりやすく解説します

公開日:2024年9月13日|更新日:2026年7月31日

遺言書に添付する財産目録はパソコンで作成できる?作り方や記載例をご紹介_サムネイル

「遺言書に添付する財産目録の作り方がわからない」とお悩みではありませんか。遺言書には財産目録を添付する義務やルールはありませんが、遺産分割協議や相続放棄の検討のために添付することをおすすめします。本記事では財産目録の目的や作り方・書き方について詳しく解説します。

財産目録とは

財産目録とは、相続財産の内容を一覧にまとめたものです。預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借入金やローンなどのマイナスの財産も記載します。

財産目録は、遺言書を残すときや相続発生後の遺産分割を行うときに活用します。今までは自筆証書遺言につける財産目録は自筆である必要がありましたが、民法改正に伴って2019年(平成31年)1月から自筆でなくパソコンやワープロで作成できるようになりました。

 

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財産目録を作成する理由と目的

財産目録を作成する理由とを解説していきます。

すべての財産を明らかにするため

財産目録には、所有する預貯金や不動産、有価証券などのすべての財産を記載します。客観的に被相続人が所有している財産を一目で確認することが可能です。

本人が財産目録を作成する場合、すべての財産を一覧にすることで相続対策につながる場合もあるでしょう。例えば、「生前贈与した方がよい」という判断に至るかもしれません。遺言書を作成するときにも誰にどの財産を相続させれば、不満が出てこないかを考えるために役立ちます。

被相続人本人が財産目録を作成しておけば、残された家族の財産目録を作成する負担が軽減されることにもつながります。

公正な遺産分割を行うため

遺産分割協議に財産目録は法律上、必須ではありません。

しかし、遺産の全容がわからないまま遺産分割協議を進めてしまうと、話合いが難航するだけでなく、協議成立後に「隠された財産があったのではないか」「新たな財産が見つかった」といった理由で無用な揉め事に発展しかねません。また、後から判明した財産について追加の協議が必要になったり、事態によっては協議そのもののやり直しになってしまう可能性があります。

相続人全員が納得できる公正な遺産分割を行うためには、正確な財産目録の作成が必要不可欠といえます。

相続放棄や限定承認する判断材料にするため

相続放棄は、相続開始から3か月以内に手続きをする必要があります。しかし、財産調査が長引くと相続放棄の期限を迎えてしまい、相続財産の内容を十分に把握しないまま相続放棄をすべきかどうかを判断しなくてはならなくなります。さらに、限定承認を行う場合には財産目録の添付が必須となっています。

財産目録には借入金やローンについても記載されるため、マイナスの財産を把握できます。財産目録を作成することで、プラスの財産とマイナスの財産の状況が把握しやすくなり、余裕を持って相続放棄や限定承認の検討をすることができます。

財産目録を作成する

財産目録の書式は定められていませんが、誰が見てもどの財産を指しているのかがわかるように、漏れなく書き出していくことが大切です。

例えば、不動産であれば住所や不動産番号、地番・家屋番号など、預貯金であれば金融機関や支店名、口座番号などを記載しましょう。

この記事では、裁判所が公式サイトで公開しているフォーマットを元にご紹介します。

財産目録の書式・フォーマット

裁判所が公開している財産目録の書式・フォーマットは、下記の通りです。

財産目録の書式・フォーマット_1
財産目録の書式・フォーマット_2
財産目録の書式・フォーマット_3

引用:8相続財産目録(書式6)|裁判所

裁判所が提供するフォーマットをそのまま使えば、記載に必要な項目に漏れなく作成できます。PDFファイルを印刷して手書きで作成しても、Excelファイルをダウンロードして編集して作成してもどちらでも問題ありません。

PDF版:裁判所の相続財産目録フォーマット(PDF)

Excel版:裁判所の相続財産目録フォーマット(Excel)

財産目録の記載項目

ここからは、財産目録の記載項目と記入方法を解説していきます。

作成日・署名捺印

作成日・署名捺印_1

まず、作成日と署名捺印をします。使用する印鑑は、認印でも実印でも問題ありません。

相続人が作成する場合、本文に書かれている「本人」の欄には作成者本人の氏名を記載しましょう。

被相続人と作成者本人の情報

被相続人と作成者本人の情報_1

つづいて、被相続人と作成者本人の情報を記載します。相続人が作成する場合、項目に沿って記載をしましょう。

預貯金・現金

預貯金・現金_1

預貯金・現金がある場合、財産が特定できるように金融機関の名称や支店名、口座番号などの情報を記載します。いつ時点の残高なのかがわかるように最終確認日や残高についても記載をしておきましょう。

なお、家族名義の口座であっても、被相続人が実質的に管理していた「名義預金」は相続財産に含まれます。こういった「名義預金」がある場合には、名義口座であることと、名義人の名前がわかる記載をしておきましょう。

有価証券など

有価証券等_1

有価証券を所有しているのであれば、銘柄や株数、証券口座情報を記載します。評価額も記載し、いつ時点での評価であるのかがわかるようにしておきましょう。

生命保険・損害保険など

生命保険・損害保険等_1

生命保険や損害保険などに加入しているのであれば、保険会社の名称や保険の種類、証書番号、保険金額を記載します。相続発生後、相続人がすぐに払い戻しや解約の手続きを進められます。

不動産(土地)・不動産(建物)

不動産(土地)・不動産(建物)_1
不動産(土地)・不動産(建物)_2

土地や建物などの不動産を所有している場合は、所在地や地番、地目、家屋番号などをそれぞれ記載します。間違いがないように、登記済証や登記識別情報、固定資産税の納税通知書などを確認して正確な内容を記載しましょう。

備考欄には不動産の状況を記載します。共有状態の物件や貸し出し中の物件は、遺産分割に影響を与えるためかならず記載しましょう。

債権(貸付金・損害賠償金など)

債権(貸付金・損害賠償金など)_1

債権とは、特定の人に対して特定の行為・給付を請求できる権利です。例えば、金銭の請求や労働の提供を求めることができます。

もしもお金を貸していたり、なにかしらの被害により損害賠償金を求めていたりするのであれば、その詳細を記載しましょう。相続が発生した場合、債権も相続人へ相続されます。

債権者としての権利を行使できるよう、債務の内容や債務者の情報を細かく記載しておきましょう。

その他(自動車など)

その他(自動車など)_1

現金・預貯金や保険金、有価証券、不動産のいずれにも属さない経済的価値のある財産があるのであれば、その他の欄に記載します。例えば、自動車や骨董品・美術品、貴金属・宝石、著作権などが挙げられます。

負債

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住宅ローンや事業資金の借入金などの負債を抱えている場合、債権者名(支払い先)や借入金残高、返済月額について記載します。いつの時点の残高かも明記し、金銭消費貸借契約書や返済予定表、残高証明書のコピーも一緒に保管しておきましょう。

引用:4-25-2相続財産目録記載例【統一R3.4】|裁判所

遺言書に財産目録を添付する方法

遺言書に財産目録を添付する方法について、法律上の定めはありませんが、どのような方法であっても、遺言書と一緒に読めるような配慮をしておきましょう。

定期的に見直しをする必要がある

財産は日々変動するため、定期的に財産目録の内容を見直しましょう。特に、過去に財産目録を作った場合、ライフスタイルの変化や家族の誕生などによって、資産状況は大きく変動します。

1年に1度程度のペースで財産目録や遺言書の内容を見直し、現状と相違ができるだけない状態を目指しましょう。

財産目録や遺言書の作成に不安があれば専門家に相談しよう

財産目録はかならずしも遺言書に添付しなければならないと民法で定められていません。しかし、遺言書作成にあたって所有する財産を整理したり、相続人の負担軽減したりできるため、できるだけ作成したほうがよいでしょう。

財産目録にはフォーマットや記載方法に細かなルールはありませんが、記載内容によっては相続トラブルや相続人の負担を増加させることにつながりかねません。

財産目録を作成する際には、正確性を重視して作成し、定期的に見直しましょう。

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相続プラス編集部

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相続に関するあらゆる情報をわかりやすくお届けするポータルサイト「相続プラス」の編集部です。相続に悩むみなさまの不安を少しでも取り除き、明るい未来を描いていただけるように、本サイトを通じて情報配信を行っております。

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本記事の内容は、記事執筆日(2024年9月13日)時点の法令・制度等をもとに作成しております。最新の法令等につきましては、専門家へご確認をお願いいたします。万が一記事により損害が発生することがあっても、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

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