お悔やみの言葉でもう迷わない正しい使い方・マナーや例文集

公開日:2022年6月16日

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お悔やみの言葉は、敬語と言った一般的な言葉遣いだけでなく宗派や状況によって言い回しが異なるものです。使い方を間違ってしまうと相手に失礼な言葉を掛けてしまうこともあるため、言葉選びは重要になります。しかし、頻繁に使う機会はないため、必要な時に「どう伝えればいいのだろうか…」と悩む方も多いでしょう。この記事では、お悔やみの言葉の基本に触れながら、作成するポイントや使ってはいけない言葉を分かりやすく解説します。併せて、状況別の例文も紹介するので参考にしてみてください。

お悔やみの言葉とは?

お悔やみ言葉とは、故人が亡くなったことを悲しむ気持ちを表した言葉です。
亡くなったことを残念に思う気持ちや冥福を祈る気持ち・遺族への気遣いの気持ちを簡潔な言葉にして伝えます。

代表的なお悔やみ言葉に「ご愁傷様です」や「お悔やみ申し上げます」という言葉があり、よく耳にするでしょう。この言葉には、一緒に悲しみながらもご遺族への慰めの気持ちが込められているのです。

お悔やみ言葉は、伝える相手や亡くなった方との間柄などによって使い分けが必要になります。また、故人や遺族への配慮をしたうえで適切な言葉を選ぶ必要があるのです。

お悔やみの言葉を作成する際のポイント

お悔やみの言葉を作成するうえでは、故人や遺族との関係性やその場の雰囲気・マナーにも配慮しなければなりせん。ご遺族の悲しい気持ちに寄り添いながら、言葉一つ一つに気を付けて気持ちを伝えるようにしましょう。

お悔やみの言葉を作成する際のポイントとしては、次のようなことが挙げられます。

  • 死因が特定できる文言を含めない
  • 励ましの言葉を簡単に使わない
  • 簡潔さが大事
  • 弔問に行けない場合はお悔やみ状を送付する

死因が特定できる文言を含めない

お悔やみの言葉で、死因やその際の状況を尋ねるような言葉はマナー違反です。死因を知らない場合気になるかもしれませんが、ご遺族や関係者に尋ねることはやめましょう。

また、ご高齢の方をなくされた場合に、「長生きであった」「大往生」といった言葉もふさわしくないので注意が必要です。死因に触れられることはご遺族の悲しみを深くしてしまう可能性があります。死因やその際の状況はご遺族側から話が合った際に耳を傾ける程度にするのがマナーです。

死因や状況が分からないと不用意なことを言ってしまうと心配される方は、「この度はご愁傷さまでした」と言う言葉だけを伝えるとよいでしょう。

励ましの言葉を簡単に使わない

ご遺族と親しい間柄の場合など、ご遺族を励ましたい思いから「元気を出して」と言うような励ましの言葉を伝えたい気持ちがあるでしょう。しかし、安易な励ましの言葉は弔問の場ではふさわしくありません。大切な人を亡くしたばかりのご遺族の悲しみは深く、簡単に立ち直れるようなものではありません。葬儀の場に立つだけでもかなり無理をして頑張っているご遺族もいらっしゃるものです。

励ましたい気持ちはこらえ、時間が経ってご遺族が落ち着いたころに改めて声を掛けてあげるほうがよいでしょう。

簡潔さが大事

お悔やみの言葉は、なるべく簡潔に伝えることが大切です。多くの人が弔問に訪れる場で、長々と言葉を伝えられてもご遺族の対応の負担を増やしてしまうだけです。

短い言葉で故人の冥福を祈る気持ちを伝えるようにしましょう。

弔問に行けない場合はお悔やみ状を送付する

事情によっては通夜も葬儀も参列できない場合もあるでしょう。そのような場合は、お悔やみ状を送付するのがマナーです。後日弔問するにしても、先にお悔やみ状や弔電を送付して気持ちを伝えるとよいでしょう。

弔電の場合は通夜の当日まで遅くても告別式までには到着するように手配します。弔電が間に合わない場合は、初七日までに手紙を送付することも可能です。

また、親しい間柄であればメールやメッセージアプリでお悔やみの言葉を伝えるという方法もあります。その場合は、「お悔やみ申し上げます」といった件名と簡潔な本文で伝えるようにしましょう。ただし、目上の方や親族・関係性の薄い仕事関係者に対してはメールやメッセージアプリを利用するのは避ける必要があります。

忌み言葉は絶対につかってはいけない

お悔やみの言葉で最も重要なことは「忌み言葉を使わない」と言うことです。

忌み言葉とは、特定のシーンで不幸や不吉なことを連想させる言葉のことを言います。結婚式で別れを連想させる「切れる」「分かれる」といった言葉を使わないというのも忌み言葉の代表的なものです。

忌み言葉は、結婚式や入学などの状況によっても言葉が異なります。弔事の際の忌み言葉には、次のような言葉があります。

苦しむ、追って、九、四、死、生きていた
またまた、たびたび、重ね重ね、ますます
迷う、成仏、冥福

忌み言葉の代表的な例が、「死」や「苦」といった不幸を連想させる言葉です。また、「またまた」「たびたび」といった重ね言葉も、不幸を繰り返すことを意味するため使わないようにしましょう。葬儀の場ではご遺族の悲しみに寄り添うことが大切であり、「死」を連想させ悲しまるような言葉は控えることが大切です。

また、弔事の場合、仏教かキリスト教・神式かによっても使わない方がいい言葉が変わってきます。仏教では、故人が成仏することを願うという考え方から「迷う」と言った言葉が忌み言葉になります。対してキリスト教式では、仏教用語自体がマナー違反となるため「冥福」「成仏」といった、よく使う言葉をつかえないので注意が必要です。

宗派や宗教によって忌み言葉は細かく異なるため、心配な方は「故人の安らかなお眠りをお祈りしています」と伝えるとよいでしょう。

お悔やみの言葉例文集

ここでは、状況別でよく使われるお悔やみの言葉を紹介します。よく使われる例を参考にして、自分の言葉でご遺族に伝えられるようにするとよいでしょう。

一般的なお悔やみの言葉

お悔やみの言葉に悩んだ場合は、一般的なお悔やみの言葉を使えばマナー違反にならないでしょう。

  • この度は心からお悔やみ申し上げます。
  • この度はご愁傷さまです。
  • 思いがけないことでお力落としのこととお察しいたします。お慰めの言葉もございません。

病気で亡くなられた場合

病気で亡くなられた場合、お見舞いに行けなかったという方はその旨を説明しないのがマナーとなります。
お詫びする場合でも、一言程度と簡潔にお詫びの言葉を伝えるとよいでしょう。
また、死因について詳しく尋ねるのはマナー違反です。

  • ご入院中はお見舞いにも伺わずに失礼いたしました。心よりお悔やみ申し上げます。
  • この度はお力落としのことと深くお察し申し上げます。どうかご看病疲れの出ませぬように。
  • 皆様のご看病の甲斐なく、本当に残念なことです。心よりお悔やみ申し上げます。

事故・事件などで亡くなられた場合

事故や事件の場合は突然のことで遺族も大きなショックを受ける可能性があります。
あえて慰めの言葉を使わずに簡潔に伝えるとよいでしょう。

  • 突然の出来事でさぞかしお嘆きのことでしょう。心からお悔やみ申し上げます。
  • 思いもかけないお知らせをいただきまして、まだ信じられない気持ちでございます。
  • この度は突然のことでいまだに信じられない思いでございます。なんと申し上げてよいか言葉もありません。心よりお悔やみ申し上げます。

配偶者(妻・夫)が亡くなられた場合

配偶者をなくされたご遺族の悲しみの深さは計り知れないものです。
遺族の悲しみに配慮した言葉を伝えるようにしましょう。

  • どんなにかお辛いこととお察しいたします。心からお悔やみ申し上げます。
  • 長年連れ添われてきた奥様(旦那様)とのお別れは本当にお辛かったと思います。しかし、お子様のためにもどうぞお気をしっかりとお持ちください。心からお悔やみ申し上げます。

子どもが亡くなられた場合

子どもが亡くなられた場合、参列の際にはその子と同じ年頃の子どもは連れて行かないことや子どもの話題を出さないといった気遣いが必要です。

  • この度のご不幸胸がつぶれる思いです。どんなにお辛いことかと思うとお慰めの言葉もありません。お悔やみ申し上げます。
  • この度は本当にご愁傷さまでございます。さぞかし無念なことと存じます。心からお悔やみ申し上げます。
  • この度はご愁傷さまでございます。ご両親のお悲しみは計り知れないことと存じます。お力落としのことと思いますが、どうかお気をしっかりお持ちくださいませ。

高齢で亡くなられた場合

高齢で亡くなられた場合「長生きされた」「天寿を全うした」と言った言葉は遺族側以外が使うのはマナー違反となります。
また、参列者も高齢の方が多くなる可能性があるので、言葉選びには注意しましょう。

  • この度はご愁傷さまでございます。これからもご指導いただきたいと思っておりましたのに残念でなりません。どうかお力落としされませんように。

若くして亡くなられた場合

  • この度はご愁傷さまでございます。○○様は将来をとても期待された方でしたので残念でなりません。どうかお力落としされませんように。
  • これからが楽しみな方でしたが、本当に残念です。心よりお悔やみ申し上げます。

お世話になった方が亡くなられた場合

  • この度はご愁傷さまでございます。ご生前は大変お世話になりました。これから御恩返しをしたいと思っておりましたのに心残りでございます。
  • ○○様にはご生前大変お世話になりました。何も御恩返しもできないうちにお亡くなりになられ誠に残念でなりません。

勤務先の上司や同僚が亡くなられた場合

  • この度は思いがけないことでお力落としのことと存じます。心よりお悔やみ申し上げます。
  • この度はご愁傷さまでございます。○○様にはお世話になりました。心よりお悔やみを申し上げます。

特定の宗教を信仰している方が亡くなられた場合

  • (キリスト教)○○様の訃報に接し、悲しみに耐えません。安らかにご永眠されますよう心よりお祈り申し上げます。
  • (キリスト教)謹んで哀悼の意を表します。
  • (神道)御霊の安らかならんことをお祈り申し上げております。
  • (仏教)心よりご冥福をお祈り申し上げます。

葬儀の欠席・退席が決まっている場合

  • 思いがけない知らせに驚いております。都合で葬儀に伺うことができずに申し訳ありません。心よりお悔やみ申し上げます。
  • この度はご愁傷さまでございます。あいにく遠方に来ておりますので明日のご葬儀にはお伺いいたすことができません。戻りましてから改めて弔問に伺わせていただきます。
  • ご家族の皆様のご心痛をお察し申し上げます。本来であればご葬儀に伺うべきところでしたが、事情によりかなわず誠に申し訳ございません。心よりお悔やみ申し上げます。

おわりに

お悔やみの言葉は普段使う機会が少ないため、忌み言葉などを理解しておかなければマナー違反やご遺族を傷つけてしまうことがあります。お悔やみの言葉に悩んだ場合は「この度はご愁傷様です」の基本を伝えればよいでしょう。

お悔やみの言葉で大切なのは、ご遺族の悲しい気持ちに寄り添うことです。相手の気持ちに配慮して、少しでも悲しみが軽減されるような言葉を選ぶようにしましょう。

記事の著者紹介

相続プラス編集部

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相続に関するあらゆる情報を分かりやすくお届けするポータルサイト「相続プラス」の編集部です。相続の基礎知識を身につけた相続診断士が監修をしております。相続に悩むみなさまの不安を少しでも取り除き、明るい未来を描いていただけるように、本サイトを通じて情報配信を行っております。

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