はじめに
様々な原因で発生してしまう相続トラブル。特に親と子が離れて住んでいるケースでトラブルとなりやすいのが、不動産の相続です。相続を遺す人、受けたことがある人、これから受ける人それぞれへのアンケートから、不動産と相続トラブルの関係性を見ていきましょう。
田舎の土地・空き家の相続はトラブルの元
相続を受けた際に、トラブルになったことはありますか?
相続経験者へのアンケートによると、100人のうち22人が何らかの相続トラブルを経験していることが分かりました。それでは、この22人が経験したのはどんな相続トラブルだったのでしょうか?
相続を受けた際に、トラブルになったことをお答えください。(お答えはいくつでも)
1位の「田舎の土地について」に加えて、5位に「空き家の相続について」が上位に入っています。相続を受ける側にとって、現在の生活エリア外にある不動産は、相続してもトラブルの元になるリスクがあることが分かります。
親の自宅を相続したくない人は少なくない
田舎の土地や空き家に当てはまらないケースでも、自宅を相続する際に気を配らなければならないことがあります。これから相続を遺す100人と、これから相続を受ける100人それぞれに実施したアンケートを見てみましょう。
これから相続を遺す人へ:あなたが今後相続を考えているものをお答えください。
これから相続を受ける人へ:相続が発生した際に、相続したくないものをお答えください。(お答えはいくつでも)
これから相続を遺す100人のうち、90人が「自宅(住居と土地)」を相続すると考えています。しかし相続を受ける人は、100人のうち23人が「自宅を相続したくない」と回答しています。
相続したくないものの上位3項目が「住んでいない空き家」「田舎の土地」「自宅(住居と土地)」であることからも、相続を遺す側は不動産の相続がトラブルの元とならないように注意する必要があると言えるでしょう。
実家を相続する場合に必要な手続きや相続の流れについては、こちらの記事で解説をしています。これから実家の相続が発生する方は参考にしてみてください。
おわり
生まれ故郷の土地や実家が原因で相続トラブルになることは、できるかぎり避けたいものです。事前の準備や話し合い、専門家への相談で回避できるトラブルもありますので、田舎の土地や空き家の相続が発生する方は、「不動産の相続がトラブルの元になる可能性がある」と考えて準備を進めることをお勧めします。
調査概要
【相続に関する調査】
調査期間:2022年10月24日(月)~10月25日(火)
調査方法:インターネット調査
調査会社:株式会社ネオマーケティング
【調査対象】
性別:男女
地域:全国
相続を遺す可能性がある60歳~79歳(100人)
過去10年以内に相続を受けたことがある40歳~69歳(100人)
相続を受けたことがない30歳~59歳(100人)