長いスパンでお客様と関わることで、根本的な問題を解決する
兵庫県の宝塚市で、相続に関する幅広い相談に対応されている、ささのは司法書士事務所の佐々野司法書士。法テラスの一般職員として勤務される中で、相談者を直接助けられる立場になりたいと考えて、司法書士に転身された経歴の持ち主です。社会的弱者への支援にも取り組まれている佐々野司法書士に、お客様に寄り添う姿勢や業務へのこだわりについてお話しいただきました。
長いスパンでお客様の困りごとをサポートする
まずは相談にいらっしゃるお客様について教えてください。どのような相談にいらっしゃる方が多いですか?
ご家族やご親族がお亡くなりになったので、相続の手続きをしたいという方が多いです。
何か特定の手続きをしてほしいというよりも、何をしたらいいか分からないので、相続全体のことを聞きたいというご相談ですね。
最近はこうした一般的な相続に関する相談だけでなく、「住んでいる家の法律関係で困っていることがある」「認知症の疑いがあるので相談したい」といった、相続に付随するお困りごとの相談をいただくことも増えてきています。
相続全体のお困りごとに対応されているということですか?
そうですね。事務所としては、生前の対策から相続が発生した後の手続きまで、相続に関連することであれば一通り対応できるようにしています。特に生前対策については、一般的な遺言や任意後見、死後事務委任といった対策に加えて、さらに前段階からのサポートにも力を入れています。
認知症の兆しがあって判断能力が鈍ってきたであったり、障害を抱えてしまって生活に支障が出てきたであったり。こうした段階からご相談に入らせていただき、長いスパンでお力になれるように支援させていただくことは、特に力を入れている取り組みです。
長いスパンで力になっていただけるのは心強いですね。そういった方々は、どのような経緯で佐々野先生のところまで相談にいらっしゃるのですか?
大きく分けて2つのパターンがあります。相続登記などの相続が発生してからのご相談は、事務所の看板やインターネットで当事務所のことを知っていただいて、ご相談にいらっしゃいます。
生前からの対策や、その前段階からのご相談については、ご紹介での相談が多いですね。地域の介護施設の方であったり、ケアマネージャーさんであったり。そうした方々から「困っている人がいるんだけど、相談に乗ってもらえますか?」といったご相談です。
こうした方々からのご相談は、私としても積極的に力になりたいと考えていますので、介護施設やケアマネージャーさんとは密にコミュニケーションを取るように心がけています。
最大限のできることを追求し、ご相談にお応えする
お客様からのご相談に対応するにあたり、気を付けていることはありますか?
そうですね。大きく分けて3点あります。
1つ目はやはり、期限を意識するということです。相続放棄や相続税の手続きにはそれぞれ期限がありますので、その期限に間に合うように、手続きの順序を決めるということが第一です。
2つ目は、お客様にとって負担が重いところから手続きを進めるということ。これは、お住まいの不動産に関する手続きを優先しなければいけない場合もありますし、手元にお金がなくて困るようなことがあれば、金融機関の手続きを優先することもあります。お客様の状況に応じて、何を優先すべきか整理してご案内するということですね。
最後は、費用面での選択です。すべての手続きを専門家にまとめて依頼することは、ある意味では正しいと思うのですが、どうしても費用面での負担が重くなってしまいます。
手続きを最初から最後まで依頼することはできないけれど、一部分をご自身で手続きできるということであれば、費用を抑えることも可能です。お客様にとって必要な手続きと、費用のバランスを考えたご提案をさせていただくように心がけています。
挙げていただいたポイントは、どれもお客様としっかりコミュニケーションをとる必要があると感じました。お客様とのコミュニケーションにあたり、心がけていることがあれば教えていただけますか?
ご相談前の準備で行うことと、ご相談の場で行うこと、それぞれで心がけていることがあります。
ご相談の前に準備することとしては、お客様から聞き取るべきことをすべててリストアップするようにしています。そこで抜けなく、漏れなく、お客様の状況をお伺いして、専門的な知識や経験をもとに、必要なものを整理しながら判断していくことを心がけています。
相談の場で気を付けていることは、お客様がおっしゃっていることの背景を、表情や話し方から読み取ることです。ここで読み取ったことと、お客様がお話されたことをミックスして、最終的な判断をするようにしています。
それなので、どうしてもご相談の時間は長くなってしまいますね。
これまでのお話から、お客様一人ひとりとじっくり向き合って、ご対応されている印象を受けました。佐々野先生としては、どのような意識でお客様と向き合っているのですか?
これは先輩からの受け売りになるのですが、「ご依頼をいただいたからには、絶対に解決する」というスタンスで、ご相談にお応えするようにしています。
自分にできることの範囲内だけで助けようと思うと、自分にできないことに直面した際に「できないものは、できないから」と思考停止してしまいます。そうではなく、「司法書士として、できることは最大限やろう」と考える。お客様のために、最大限のできることでお応えするということを、常に意識しています。
さまざまな形で、お客様に貢献できる司法書士
佐々野先生は、どのようなきっかけで司法書士を目指されたのですか?
私は司法書士になる前に、法テラスで一般職員として働いていました。業務内容は、法テラスを利用される方からのご相談をお聞きして、弁護士や司法書士の先生におつなぎする役割です。
ご相談内容をお聞きする中で、「こんなアドバイスができればいいな」と思うことがあったのですが、弁護士や司法書士の資格を持っていないので、相談に直接対応することはできません。そこにもどかしさを感じて、資格取得を決意したというのが最初のモチベーションです。
法テラスで勤務される中で、ご相談にいらっしゃる方の声を聞くうちに、直接助ける側になりたいと思われたということですか?
そうですね。私は元々、頼られることが好きな性格でしたので、自分の性格にもあいますし、経験も活かすことができる仕事だなと思って、司法書士を目指しました。
そして司法書士の資格を取得し、司法書士事務所での勤務を経て、地元である関西で開業させていただいたという経緯です。
法テラスでの勤務時代から振り返って、司法書士になって良かったなと感じたエピソードがありましたら聞かせてください。
法テラスで勤務していた頃にイメージしていた以上に、色々な形でお客様に貢献ができています。これは、司法書士になって良かったなと思うポイントですね。
実際に司法書士事務所を開業して、「ご相談は無料です」といってお困りごとを募集してみると、予想以上に幅広いご相談をいただきました。
「家が壊れて困っている」
「食べるものがなくて苦しんでいる」
「ゴミ屋敷になってしまって生活できない」
こうした定型的な解決策がないご相談に対して、知識や経験、資格を使って解決に導いていく。その先でお客様に感謝していただけるので、感謝の声をいただいたときには、本当にこの資格をとって良かった、司法書士になって良かったなと思いますね。
根本的な問題を解決できる司法書士でありたい
これから力を入れていきたい取り組みなど、今後の展望を教えていただけますか?
これから力を入れていきたいことは、「社会的に立場が弱い方の支援」ですね。
例を挙げると、高齢者、障害者、あとは生活困窮者です。司法書士として、こうした方々を支援していきたいなと思っています。
どうしても私たち司法書士は、手続きがメインの仕事になってしまいがちなので、ご依頼いただいた手続きだけを済ませて、おしまいになってしまうことがあるのです。
もちろん手続きは大切なことですが、長いスパンでお客様と関わることで、根本的な問題も解決して、自立して生活できるようになることが理想のゴールだと思うのです。その実現に向けて、社会的弱者への支援に力を入れていきたいと考えています。
最後に、相続に悩まれている方にメッセージをお願いします。
私はご相談にいらっしゃった方に対して、「専門家の相談はどんどん使い倒していいよ」とお伝えしています。
ご相談にいらっしゃった方が懸念されるのは、「相談だけで終わったら申し訳ない」「お金がかかることが怖い」「相談した後で、別の人にも相談するのが心苦しい」といったことだと思います。
私としては、無料の相談だけで解決すればベストだと考えていますので、こうしたご心配は不要です。もちろん、他の先生の方が相性が良いと感じたのであれば、その先生に依頼してもいいんです。専門家側としては、少なくとも私は気にしていないですよ。
とりあえずのつもりで、ご相談いただいて大丈夫です。お悩みの話し相手になりますので、専門家を使い倒す気持ちで気軽にいらっしゃっていただければ嬉しいですね。
取材を終えて感じた先生の人柄
法テラスでの勤務を経験され、相談にいらっしゃった方を直接助けられる立場になりたいという想いから、司法書士に転身された佐々野司法書士。「いただいた依頼は絶対に解決する」という熱意を持って、お客様一人ひとりに寄り添ったご相談に対応されている姿勢が印象的でした。
社会的弱者の支援にも力を入れられている佐々野司法書士は、まさに現代社会における正義の味方のよう。そんな先生に「専門家はどんどん使い倒していいんですよ」と言っていただけることの心強さを感じた取材となりました。
事務所概要
- 名称
- ささのは司法書士事務所
- 資格者
- 代表 司法書士 佐々野 将太
- 所在地
- 兵庫県宝塚市平井二丁目1番10号ハイツ エフ・オー301
- 電話番号
- 0797-96-0147
※「相続プラスを見た」とお伝えいただくとスムーズです
- 営業時間
- 10:00~20:00 ※ご連絡いただければ時間外でも対応可能
- 定休日
- 火曜日・水曜日・祝日 ※事前のご連絡で定休日も対応可能
- 対応エリア
- 兵庫県、大阪府
- 所属
- 兵庫県司法書士会:第2380号
簡裁訴訟代理等認定番号:第2001150号
事務所情報掲載日:2023年11月13日
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