栃木銀行の相続手続き(払い戻し・名義変更)を徹底解説

公開日:2024年3月22日

栃木銀行の相続手続き(払い戻し・名義変更)の流れと必要書類を徹底解説_サムネイル

この記事では栃木銀行で相続手続きを進めるために必要な書類や、申請フローなどを紹介していきます。必要書類に不備があったり、記載方法に誤りがあると何度も窓口へ問い合わせをすることになってしまいます。スムーズな手続きにするためにも、当記事をお役立ていただければ幸いです。

栃木銀行の相続手続きの流れと必要書類

相続手続きにおける基本的な流れは以下に沿って紹介します。気になる点があれば、最寄りの栃木銀行各店舗へお問い合わせください。

【step1】口座名義人が死亡したことを役所へ連絡

【step2】栃木銀行で相続手続きの申し込み

【step3】必要書類を準備して提出

【step4】払戻金の受け取り・名義変更手続きの完了

step1-口座名義人が死亡したことを役所へ連絡

まず死亡届をお住まいの役所へ提出しましょう。原則として、被相続人が亡くなったと判明した7日以内(国外で死去した場合は、3か月以内)に済ませるようにしましょう。

step2-栃木銀行で相続手続きの申し込み

役所での対応を終えたら、栃木銀行での手続きへと移ります。受付は店舗窓口と相続専用の電話窓口があるので自身の都合にあわせて窓口を選びましょう。

店舗窓口

平日/9:00~15:00(一部店舗では11:30~12:30が休業時間の場合あり)

相続サポートセンター(電話窓口)

平日/9:00~17:00(土日祝、12/31~1/3を除く)

step3-必要書類を準備して提出

必要書類は遺言書の有無や手続き方法(払い戻し・名義変更)によって異なりますが、まずはどんな状況においても共通して揃えておくべき書類と、代表的なケースで必要な書類を紹介します。

必須の書類

  • 栃木銀行所定の相続届
  • 亡くなった方の預金通帳やキャッシュカードなど
  • 亡くなった方の出生から死亡まで連続した戸籍謄本
  • 相続人の戸籍謄本(全部事項証明書)または法定相続情報一覧図※1

ここからは各ケースに応じた基本的な必要書類となります。なお、相続内容によっては追加書類が発生する可能性があります。また、戸籍謄本や印鑑登録証明書などの書類は基本的に原本が求められます。もし、用意する書類に不安があったり原本返却を希望する場合は、事前に窓口へ相談しておくとよいでしょう。

遺言書があり、遺言執行者がいる場合

  • 遺言書※2
  • 遺言執行者の選任審判書謄本※3
  • 遺言執行者の印鑑登録証明書※4

遺言書があり、遺言執行者がいない場合

  • 遺言書※2
  • 相続人(受遺者)の印鑑登録証明書※4

遺言書がなく、遺産分割協議書がある場合

  • 相続人全員分の印鑑登録証明書※4
  • 遺産分割協議書※5

遺言書も遺産産分割協議書もない場合

  • 相続人全員分の印鑑登録証明書※4

※1亡くなった方と同一戸籍の相続人、もしくはその同人の戸籍から抜けた時点より氏名に変更がない場合は不要。
※2自筆証書遺言の場合、家庭裁判所の検認済証明書が必要だが、公正証書遺言書もしくは自筆証書遺言書保管制度を利用していた場合は不要。なお、保管制度の利用者のみ遺言書情報証明書を用意する。
※3遺言執行者を家庭裁判所で選任している場合に必要。
※4発行日から6か月以内のもの。
※5栃木銀行の口座について明記されていることが必須。

step4-払戻金の受け取り・名義変更手続きの完了

すべての手続きが終わると完了のお知らせが銀行側から届きます。もし、別途手続きが発生した場合は案内に則って進めていきましょう。

相続手続きに必要な書類の収集方法

銀行の相続手続きで使用するケースが多い書類の発行方法と、手数料についてご紹介します。

印鑑登録証明書

印鑑登録証明書は、印鑑登録している市区町村役場やサービスセンターで、各窓口が用意している申請書に本人確認証を添えて提出すれば発行されます。本人確認証は官公署発行の顔写真付のものであれば1点、それ以外であれば2点用意しておきましょう。発行手数料は自治体によって異なりますが、おおよそ200~300円程度になります。

なお、マイナンバーカードを所持している場合は、コンビエンスストアでも発行が可能ですが、コンビニエンスストアでの交付に対応しているかどうかは、市区町村ごとに異なります。利用する前に役場のホームページなどで確認しておくとよいでしょう。

戸籍謄本・除籍謄本

戸籍謄本や除籍謄本は市区町村役場で発行でき、発行料は戸籍謄本は450円、除籍謄本は750円かかります。この戸籍謄本は相続の場合、出生から死亡まで連続したものを求められることが多く、状況によっては様々な地域の役場へ出向く必要がありました。

しかし、令和6年3月1日から戸籍謄本の広域交付制度が開始されたことで、最寄りの役場で他地域の戸籍謄本や除籍謄本が一括収集できるようになりました。制度を利用できる環境であれば積極的に活用し自身の負担軽減に役立てていきましょう。ただし、コンピュータ化されていない戸籍証明書は発行はできないので注意が必要です。

残高証明書の取得

手続きの内容や相続財産によっては、栃木銀行の残高証明書の取得が必要な場合があります。残高証明書が必要になる場面や、取得に必要な書類、発行にかかる費用を解説します。

残高証明書が必要になる場面とは

遺産分割協議や相続税申告の際には、亡くなった人の口座残高を証明する残高証明書が必要になる場合があります。証明書の発行は相続手続きのなかには含まれていないため、必要に応じて別途窓口で残高証明書の申請を行う必要があります。

また、残高証明書の発行時には、どの時点の残高証明が必要かを尋ねられることがありますが、その場合は「亡くなった方の死亡した日」と答えるのがベターでしょう。なお、残高証明書は取引店以外で手続きを行う場合は日数がかかることがあるので、注意しておきましょう。

残高証明書の発行に必要な書類と費用

栃木銀行で残高証明書の発行に必要な書類は以下の通りです。

  • 亡くなった方の戸籍謄本(除籍謄本)または法定相続情報一覧図
  • 相続権利者であることの確認書類
  • 店舗へ来店した方の実印、印鑑登録証明書

取引内容や相続事情に応じて、別途で書類の追加提出が求められる場合があります。栃木銀行の残高証明書発行手数料は、税込みで1通770円です。

相続手続きの注意点

口座凍結前に預金を引き出すこと

葬儀費用など相続人が全員容認できるケースを除き、亡くなった方の口座から自身の都合のみで引き落としを行った場合は相続を単純承認したことになります。また、相続人同士での揉め事へ発展する可能性があるので、みだりに行わないことを推奨します。

口座凍結後の仮払い

口座凍結後、遺産分割協議の長期化などで預金の払い戻しが滞っている場合は、相続預金の払い戻し制度を活用しましょう。申し立ては栃木銀行窓口と家庭裁判所の2つから選べます。必要に応じて覚えておくと良いでしょう。

  • 銀行窓口:裁判所の手続きは不要。仮払いの理由も求められないが引き落としの上限額がある
  • 家庭裁判所:引き落としの上限はないが、家庭裁判所に遺産分割調停と仮払いの申し立て、その理由も求められる

困る人が続出!予想以上に大変な銀行の相続手続き

栃木銀行の相続手続きをする方法を解説しましたが、自分で手続きをしようとすると、必要書類の準備や申し込みのために、大変な労力がかかることが分かるでしょう。

【銀行の相続手続きが大変なポイント】

  • 想像以上に大変な、関係者全員の戸籍と印鑑証明収集
  • 平日の日中に時間をつくって窓口で手続きをしないといけない
  • 相続人の数が多くなると、膨大な量の書類が必要になる

手続きのためには、亡くなった方の戸籍(除籍)謄本・相続人の戸籍謄本・印鑑証明書を集めなければならず、さらに遺言書や遺産分割協議書の有無によって、必要な書類も変わってきます。手続きのために何度も窓口を訪れることになる可能性もあるので、こうした手続きに不安がある方や時間がとれないという方は、手続きを専門家に依頼することをおすすめします。

【このような方は専門家への依頼がおすすめ】

  • 平日の日中になかなか時間がとれない方
  • 戸籍や印鑑証明の収集を任せたい方
  • 遠方の銀行や複数の銀行に口座をお持ちの方
  • どの銀行のどの支店に預金があるか分からない方
  • ほかの相続手続きとあわせて任せたい方

相続プラスでは銀行手続きの相談をできる専門家を多数紹介しています。無料相談を実施している専門家も多いので、皆様の状況にあった相談ができる専門家を探してみてください。

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本記事が栃木銀行の相続手続きにお悩みの方の助けになれば幸いです。大切な方の遺産と遺志を適切に管理し、故人の想いをのこしていきましょう。

栃木銀行とは

栃木銀行は昭和17年に「栃木無尽株式会社」から始まり、昭和27年に相互銀行の免許を受け、「株式会社栃木相互銀行」に商号を変更しました。平成元年に現在の「栃木銀行」となり、本店は栃木県宇都宮市に構えています。従業員数1000名を超え、営業店舗は埼玉や群馬、東京、茨城にも展開しています。

経営理念は「豊かな地域社会づくりに貢献し、信頼される銀行を目指します」「新たな時代に柔軟に対応できる強い体力の銀行として発展します」「明るい働きがいのある職場をつくります」の三本柱を掲げており、近年では2番目の理念を体現するかのように、「au PAY」や「PayPay」などの即時口座決済サービスを取り入れて、利用者側のニーズに応える動きもみせています。

このように栃木銀行は地域密着型金融でありながら、しっかり時代のトレンドに合わせて運営方針をアップデートできる銀行と考えてよいでしょう。

※令和6年3月28日現在

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記事の著者紹介

相続プラス編集部

【プロフィール】

相続に関するあらゆる情報を分かりやすくお届けするポータルサイト「相続プラス」の編集部です。相続の基礎知識を身につけた相続診断士が監修をしております。相続に悩むみなさまの不安を少しでも取り除き、明るい未来を描いていただけるように、本サイトを通じて情報配信を行っております。

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本記事の内容は、記事執筆日(2024年3月22日)時点の法令・制度等をもとに作成しております。最新の法令等につきましては、専門家へご確認をお願いいたします。万が一記事により損害が発生することがあっても、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

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