相続土地国庫帰属制度の開始から約1年で申請が2000件を超える

公開日:2024年8月2日

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令和5年4月27日に開始された「相続土地国庫帰属制度」ですが、制度開始から1年と少しが経過し現在までに多くの申請がされているようです。

相続土地国庫帰属制度の申請件数と帰属件数

法務省は相続土地国庫帰属制度の速報値を定期的にWebで公開しています。このたび発表された令和6年6月30日時点の速報値によると、申請及び帰属の件数は以下のような数値になっています。

申請件数
総数:2348件

地目別
田・畑:894件
宅地:842件
山林:360件
その他:252件

帰属件数
総数:564件

種目別
宅地:237件
農用地:163件
森林:19件
その他:145件

※令和6年6月30日現在

6月に公開された5月末時点の速報値から比較すると、帰属件数は100件以上、申請件数も150件近く増加していることが分かりました。

また、却下・不承認件数・取り下げの件数は下記のようになっており、帰属率が低いというわけでは決してなく順次申請されたものの承認・帰属を進めていることが分かります。

却下件数:10件
不承認件数:17件
取下げ件数:293件

※令和6年6月30日現在

法務省の速報ページには却下・不承認・取り下げの理由なども詳しく記載されていますので、ご興味がある方はご覧ください。

※引用:相続土地国庫帰属制度の統計|法務省

「相続土地国庫帰属制度」について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

不動産の相続で困ったらまずは専門家に相談しよう

相続財産である土地が「遠方で管理が難しい」「使い道が無いが、売却が難しく固定資産税ばかりかかる」などの場合、そもそも相続したほうがよいのか迷ってしまう方もいらっしゃると思います。

また、相続しないという選択をした場合でも、相続放棄するのか相続土地国庫帰属制度を利用するのか再び選択を迫られることになるでしょう。

相続土地国庫帰属制度は、建物がある場合は一度更地にしなければならないことや申請手数料・承認後の納付金など金銭的な負担は発生しますが、土地だけを手放すことができるという点で相続放棄とは違ったメリットが多いのも特徴です。

まだ新しい制度のため、情報が少なく制度の利用に不安を感じる方もいらっしゃると思います。スムーズに土地を手放すためにも、一度お近くの法務局や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

「土地の相続相談」について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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相続プラス編集部

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本記事の内容は、記事執筆日(2024年8月2日)時点の法令・制度等をもとに作成しております。最新の法令等につきましては、専門家へご確認をお願いいたします。万が一記事により損害が発生することがあっても、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

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