サービス業の視点をもって、お客様一人ひとりと向き合っていく
静岡県の浜松市で相続登記を中心とした幅広い相続の相談に対応されている、くわはら司法書士事務所の桒原司法書士。40歳にして一般企業の営業職から、司法書士に転身された経歴の持ち主です。一般企業での勤務経験をもとに、サービス業としての司法書士を追求されている桒原司法書士に、相続業務へのこだわりや、お客様と向き合う姿勢についてお話しいただきました。
「お客様のため」を追求し、ご相談に応えていく
まずは相談にいらっしゃるお客様について教えてください。どのような相談にいらっしゃる方が多いですか?
相続登記をしてほしいというご相談が多いですね。
ご相談にいらっしゃるのは浜松にお住まいの方が多いのですが、浜松は持ち家率が高く、親御さんと一緒に住まれている方も多いので、その親御さんがお亡くなりになってご自宅の名義を変えたいというご相談を多くいただいています。
相続登記と一口に言っても、付随的に遺産分割協議書を作成したり、相続税に関するご相談をいただいたりということがありますので、相続全般のご相談にお応えしているのが実情ですね。
特に相続税については、お金に直接影響するものでお客様の関心も高いので、税理士の先生と一緒にタッグを組んで対応するようにしています。
税理士の先生と一緒になって対応されるという点について、どのようなご対応をされているのか伺ってもよろしいでしょうか。
司法書士は税金の個別相談に応えることができないので、税理士と一緒になって相続税の相談に対応することは珍しくありません。しかし私の場合は、税理士の先生にお願いする度合いが、一般的な司法書士とは少し違うかなと思います。
私は税務上で少しでも不安なことがあったら、自分で解決できそうなことであったとしても、すぐに税理士の先生に電話をして確認します。そしてお客様とのお打ち合わせにも、税理士の先生に同席してもらって、2人でご相談に対応するようにしています。
税理士の先生が相談に来てくれるというのは、お客様にとっても良い話なので、できるだけフットワーク軽く対応するように心がけていますね。
その時だけの仕事ではない、先を見据えたご提案
税理士の先生が一緒に来てくれることは、とても心強いことだと思います。他にもお客様への対応で、心がけていることはありますか?
手続きの後になってからお客様が困ることがないように、先のことまで考えたご提案をするように心がけています。
登記や手続きは、その瞬間の一事務にすぎないことですが、内容によっては将来お客様が損をしてしまう可能性がありますので。
お客様が損をしてしまうというのは、どういった状況で起こりうるものなのでしょうか?
よくあるのが相続登記で、お父様名義の不動産をご子息の名義に変更するというケースです。このご子息に兄弟がいて、兄弟間で財産を分けたいという場合には、注意が必要です。
たとえば3人兄弟だった場合に、「とりあえず不動産の名義を長男にしておき、将来不動産を売却して、そのお金の2/3を残りの兄弟で分けたい」という希望があったとします。
ご本人としては財産を3人で分けて相続したつもりでも、税務上は不動産が長男の名義になった時点で相続は完了していて、その後に兄弟間でお金を分ける際に贈与税が発生してしまう可能性があります。
お客様の希望通りに名義を変更すると、後になって予想していなかった税金が発生してしまう、ということですか?
そういうことです。登記は後戻りができないので、こうしたことが起きないように、先のことまで考慮した手続きが必要になるのです。
私は相続登記のご相談をいただいた際には、将来不動産をどう活用するつもりなのかを、最初にお聞きするようにしています。相続した後も住み続けるのか、住み続ける場合は二世帯住宅のようになるのか、あるいは売却するつもりなのか。
そのうえで税理士の先生とも打ち合わせて、手続きの内容をご提案します。単純にお客様の希望通りに手続きするのではなく、長期的な視点でご提案の内容を考えるように心がけていますね。
サービス業の視点から、お客様と真摯に向き合う
桒原先生は、お客様へのサービス精神が豊富な方だという印象を受けました。桒原先生としては、お客様へのサービスについてどのようにお考えですか?
私は司法書士はサービス業だと思っているので、そのように感じていただけるのは嬉しいですね。
お客様からご依頼を受けて、お客様からお金をいただいているので、そのお客様に感謝して仕事をしないといけない、ということは常に意識しています。これは、私が40歳になるまで会社勤めをしていたことが影響していると思います。
会社勤めのご経験が、司法書士になった今もいきているということですか?
そうですね。会社に勤めている以上は、ノルマや結果といった、会社から求められるものがあるわけです。
その求められるものを達成するためには、会社から与えられたことをこなすだけでなく、自分から積極的に何かを創っていく姿勢が重要だと感じたのです。この姿勢は司法書士になった今もいきていますし、私の強みの一つになっていると思いますね。
そういう経験をしているからこそ、フットワークの軽さやスピード感をもった対応を欠かさないように心がけていますし、大切なお金をいただくお客様一人ひとりとしっかり向き合ってご対応するように意識しています。
今あるものを磨くことで、未来の依頼に応えていく
これから力を入れていきたい取り組みなど、今後の展望を教えていただけますか?
何か新しい取り組みを行うというよりも、今メインで行っている相続のサービスを、より密度の高いものにしていきたいと考えています。
ありがたいことに、当事務所は一度ご依頼が完了したお客様から、新しいご依頼やご紹介をいただくことがよくあります。これはサービスに満足いただいて、信頼してくださった結果だと思いますので、とても嬉しく思っています。
ここからさらにサービスの質を高めることで、次のご相談にも応えていきたい。今あるものをしっかりやって、将来につなげていきたいというのが、これからの展望ですね。
最後に、相続に悩まれている方にメッセージをお願いします。
司法書士は敷居が高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな風に思わずに、困ったことがあったら電話をしてみてほしいですね。
電話をして、直接司法書士と話してみると、その司法書士がどんな人なのか分かるはずです。どういう声で、どんな言い回しをする司法書士なのか。言葉を交わすと、どんな人なのかイメージが湧くはずなので、まず電話をしてみるのが良いと思います。
私もよくはじめてのお客様からのお電話をいただきますが、その電話で1時間くらいお話しすることもあります。お電話だけで依頼にはつながらないこともありますが、私はその1時間は無駄な時間だと思っていません。その時お話を聞かせていただいたことが、将来のご依頼につながるかもしれませんので。
もし相続のお悩みを抱えていて、司法書士に相談するか迷われているようでしたら、依頼をする・しないにかかわらず、直接司法書士とお話ししてみるのが良いと思います。
取材を終えて感じた先生の人柄
40歳まで不動産業の営業職に従事され、そこから司法書士に転身された桒原司法書士。会社勤めの経験から、積極的に動いて自分から仕事を創る大切さを学んだとお話しされる姿は、一般的な「司法書士の先生」のイメージとは大きく異なるものでした。
取材中に質問をされる際には、必ずインタビュアーの名前を呼んで「〇〇さんは~」と話しかけていただいたことも印象的でした。お客様一人ひとりと向き合うことを細部に至るまで徹底されているからこそ、言葉や所作に「お客様のために」というものが表れるのでしょう。
司法書士をサービス業と捉える桒原先生ならではの、温かい人柄と徹底したプロ意識にふれた取材となりました。
事務所概要
- 名称
- くわはら司法書士事務所
- 資格者
- 代表 司法書士 桒原 徹
- 所在地
- 静岡県浜松市中区新津町245−1くわはら司法書士事務所
- 電話番号
- 053-460-8256
※「相続プラスを見た」とお伝えいただくとスムーズです
- 営業時間
- 平日 9:00~17:00 ※ご予約で土日祝日・時間外も対応可能
- 定休日
- 土曜日・日曜日・祝日
- 対応エリア
- 浜松市、磐田市、湖西市、東三河地域
- 所属
- 静岡県司法書士会:第875号
簡裁訴訟代理等認定番号:第1301331号
事務所情報掲載日:2023年11月6日
ご利用の際には、利用規約をご確認ください