厳しい時期でも枯れることなく力強く、お客様を明るい未来へ導く
埼玉県さいたま市のさいたま地方裁判所・家庭裁判所から徒歩1分に位置する事務所で、相続相談に対応されている樟葉法律事務所の三輪貴幸弁護士。遺言書作成をはじめとした生前対策や、相続発生後のトラブル、不明な相続人調査など広範囲にわたった相続サービスを展開していらっしゃいます。迅速かつ柔軟な対応をモットーに、「気軽になんでも相談できる弁護士」を目指しているという三輪弁護士に、相続業務へのこだわりや、お客様との対応で心がけていることをお話いただきました。
複雑な利害関係も、まずは相続調査から
まずは相談にいらっしゃる方について聞かせてください。どのような方が相談に来られるのですか?
最近増えていると感じるのは、ほかの相続人と面識がない、誰が相続人か分からない、といったご相談です。「ほかの面識のない相続人から、相続放棄の要請があった」「被相続人と疎遠になっていて、連絡手段が分からない」といったケースや、「ほかの相続人と連絡を取りたいけど、音信不通でそもそも何人の相続人がいるか分からない」といったようなケースです。
事務所がある、さいたま市の周辺に住まわれているお客様は、地方から出て来られた方も大勢いらっしゃいます。地元に住んでいる相続人と疎遠になっていることによる相談が多いのは、ある意味、こうしたエリアの特徴と言えるかもしれません。
ほかの相続人が不明な場合や面識がない場合は、どのようにして手続きを進めることになるのですか?
とにかく相続人が誰なのか、ほかに何人いるのか調べないことには、相続の手続きははじまりません。ほとんどの人がつまずく第一歩目です。自分で調べようと思っても、なかなかに大変で戸惑ってしまいますから、すぐに相談いただきたいですね。当事務所にはそうした相続人調査のノウハウがありますし、その後の手続きとあわせてお引き受けすることもできますので。
相続人調査を行い、相続人が分かった後はどのように進めるのでしょうか?
相続人の調査とあわせて、相続財産が負債も含めてどのくらいあるのか、という調査を行うことになります。相続人と相続財産の調査を行うことで、相続により取得できる財産の有無、金額などが分かりますので、具体的な方針を立てることができます。そのうえでお客様には、今後の方針を専門家として検討しお伝えさせていただきます。
調査の結果、どのような解決になることが多いのでしょうか?
連絡がつかない方は被相続人とも疎遠なケースが多いので、相続放棄の手続きをすることが多いですね。お客様のご意向を伺い、遺産分割協議書の案を作って、相手とコンタクトをとります。同意していただければ、書類を送ってもらって相続放棄の手続きを進めることができますから。当然、同意いただけないこともあるので、裁判所で解決を図ることもあります。
相続財産調査は、相続発生前に行うことも可能なのでしょうか?
可能です。「備える」という意味でも、相続財産調査をしておいたほうが良いですね。相続の問題は、誰と誰の間で、どんな遺産を、どのように分けるのが適切かを検討するという問題です。特に、ご自身が相続人になる、ご両親の相続について相談に来られる方には、備えとしての財産調査をおすすめします。お元気なうちに、親族関係や財産の詳細を聞いておいたほうが、後々、面倒なことにはなりませんから。
ご自身が亡くなられた場合の相談に来られる方には、どのようなアドバイスをされていますか?
「正しい方式の遺言書」を作るようにと提案しています。遺言書は正しい方式で作成されていないと、有効性が認められません。有効性について争点になりやすいのは、「形式面」「自書性」「意思能力」の三点。これらを満たす遺言書を作成することで、親族間のトラブルを防げます。しかし、専門知識がないとこうした遺言書を作成するのは難しいことだと思います。
想いを最後に残すことができるのが遺言です。ですので、遺言で迷うことがあれば、「まずは相談してくださいと」お伝えするようにしています。
生前対策から相続発生後のトラブルまで数多く対応されてきたなかで、印象に残っているエピソードはありますか?
経営者の方が突然亡くなられて会社を清算することになったので、会社の手続きと経営者の方の相続手続きを並行して進めたということがありました。突然のことで、残された従業員の方たちも、「会社をどうすればいいのか」「何をすればいいのか分からない」と心配されていたこともあって、印象に残っているご相談です。相続と会社は割と関係してくるんですね。会社の事業承継と、経営者個人の相続について、あわせて相談に来られる方もいらっしゃいます。
特殊なケースですが、亡くなられた経営者の方が著作権を持っていて、その権利を巡って相続人の兄弟が揉めていたというケースもありました。著作権が会社のものか個人のものか、会社は誰が継ぐのかでトラブルになってしまった、という状況です。そもそも著作権は財産的価値が確定しにくいので、現金と違って平等に分けるというわけにはいきません。珍しいケースではありますが、印象に残っていますね。
常緑樹のように、いつでも力強くお悩みに向き合う
弁護士を目指されたきっかけを教えていただけますか?
母が家庭裁判所の調査官だったので、子どもの頃から裁判所の仕事に興味があったんです。最初は、裁判官になろうと思って司法試験に挑戦していました。
司法試験というものは、合格した後に1年間司法修習を受けないと、裁判官や弁護士、検事になれません。その中で弁護士事務所に、インターンのような形で割り振りされる弁護修習というのがあるんです。その配属先の弁護士の先生に熱心に誘っていただいたことが大きいですね。司法修習終了後、その事務所に所属させていただきお世話になりました。
裁判官志望から変更して、弁護士になってみて、想像していたことと違いがありましたか?
思ったよりも、弁護士はいろんな場所に動き回らなければいけないと感じましたね。裁判所や顧問先へ訪問することもありますし、事務所以外の所へ行かないと手続きを進めることができないこともありますから。
フットワークを軽くしておかないといけないということですね?
そうですね。これはお世話になった事務所で勉強させていただいたことですが、フットワークを軽く迅速に進めたほうがお客様に安心していただけるということも学びました。相続のような個人の方からのご相談に加えて、企業法務のような法人向けの案件を幅広く担当させていただいたこともあって、相談内容によって柔軟に対応する姿勢が身についたと思っています。
樟葉法律事務所の特徴や強みは、どのような点にあると思いますか?
まずは、事務所の立地ですね。さいたま地方裁判所から歩いて1分の場所にあるので、いろいろな手続きに素早く対応できます。書類ひとつでも、裁判所に郵送するのと持っていけるのでは、スピードが違います。特に近年、普通郵便は土日祝日の配達がなくなりましたから。
独立前にお世話になった弁護士事務所も裁判所の近くにある事務所で、素早く対応することを大切にしていました。進捗がスムーズだとお客様も安心されるので、独立する際も、あえて裁判所近くにしたんです。私と事務スタッフ1名の個人事務所だからこそ、小回りがききフットワーク軽く動けるというのもありますね。
あと、企業法務や著作権・特許権といった知的財産権の分野にも力をいれていますので、事業承継や先ほど挙げたような、著作権が絡んだ相続にも対応しています。
どういった経緯で事務所を知って、相談にいらっしゃる方が多いのですか?
インターネットで検索して来られる方が多いですが、ほかの専門家の先生から紹介いただくこともあります。個人的に弁護士を知っているという方は多くはいらっしゃらないと思いますので、ご自身で相談できる弁護士を探される方が、ほとんどだと思います。今もそうですが、これからもインターネットは重要なツールですから。面談も来所いただくことが多いのですが、コロナ禍以降は、オンライン面談もするようになりましたね。
樟葉法律事務所の「樟葉」の由来を教えていただけますか?
卒業した高校のシンボルが「クスノキ(樟)」で、お世話になった事務所も名前が「ショウハク(松柏)」とついていました。樟と松は、両方とも常緑樹の名前なんです。「寒い時期でも、常に緑で頑張ろう」と勇気をもらえるようで、私も独立したら、常緑樹の名前をつけたいと思っていました。
「厳しい時期にこそ皆様の力になり、元の力強い生活を取り戻していただきたい」との想いを込めて、樟にあやかり「樟葉」と名付けました。
幅広い業務を行い、未来へつなぐ
今後、取り組みたいことなどの展望を聞かせてください。
企業法務や知的財産などのご相談に、もっと多く対応していきたいですね。こうした相談は、どうしても東京都心部の事務所に相談が偏ってしまいがちなんですが、新都心としてさいたまに移転してくる企業も増えていますから、埼玉県でも対応できるという風にしたいなと。
業務範囲に縛られずに、法人・個人を問わず広くご相談にお応えしていきたいと考えています。業務の幅が広いとその分、関連した相談にも対応しやすいので、お客様にとっても良いことだと思います。企業法務に対応していれば、相続に関連して事業承継の相談も受けやすいですし。
経営者の方が亡くなってから「会社をどうすればいいでしょうか」と相談をいただくことが多いのですが、ご存命なうちに行う、事業承継を見据えた対策にも力を入れていきたいですね。
最後に、相続に悩まれている方にメッセージをお願いします。
ご親族が亡くなり相続が発生すると、まずは混乱される方が多いと思うんです。精神的にもそうですし、どこから手を付ければいいか分からないという方が大半かと思います。法律や手続きなど、とにかく分からないことだらけで困っている方もいるのではないでしょうか。専門家が順番に状況を整理して説明していきますので、早めの相談をおすすめします。特に相続放棄などは、3か月以内という時間的な制約もありますから。
「相続人が何人いるか分からない」「財産がどれだけあるか分からない」といった場合も、調査からすべて対応しますので、安心してお任せください。相続放棄するのか裁判で解決するのか、状況にあわせて提案をいたしますので、最善のものを選んでいただければと思います。
弁護士というと、どうしても「敷居が高い」というイメージがありますよね。私はそのイメージを覆すべく、「気軽になんでも相談できる弁護士」を目指しています。おひとりで悩まずに、ぜひお気軽にご相談ください。
プロフィール
樟葉法律事務所
弁護士 三輪 貴幸
平成9年:埼玉県立川越高校を卒業
平成14年:明治大学を卒業
平成20年:松柏法律事務所(現:折田総合法律事務所)入所、大阪弁護士会所属
平成27年:樟葉法律事務所を開業、埼玉弁護士会所属
埼玉弁護士会:第37974号
さいたま市役所 総務局総務部 法務・コンプライアンス課:非常勤特別職
取材を終えて感じた先生の人柄
敷居が低く、気軽に相談できる弁護士を目指されているという、三輪弁護士。弁護士に相談するのは、相続トラブルが起こってからと考える方が多いと思いますが、早めの生前対策の重要性について熱心に話される姿が印象的でした。相続人調査・遺言書作成・事業承継のための対策などをお客様に提案されていることからも、明るい未来への解決策を模索していらっしゃることが分かります。
事務所名の由来となった常緑樹クスノキの葉。厳しい時期にも枯れることなく力強く緑の葉を茂らせるというのは、お悩み中の方へ勇気を与えるメッセージだと感じました。これからも変わらず、未来を見据えていく先生の意志に触れたインタビューとなりました。
事務所概要
- 名称
- 樟葉法律事務所(弁護士 三輪 貴幸)
- 資格者
- 弁護士 三輪 貴幸
- 所在地
- 埼玉県さいたま市浦和区高砂3丁目17-21 高砂武蔵ビルディング402号
- 電話番号
- 050-7586-4868
※「相続プラスを見た」とお伝えいただくとスムーズです
- 営業時間
- 平日 9:00~18:00 ※ご予約で土日祝日、営業時間外でも相談
- 定休日
- 土曜日・日曜日・祝日
- 対応エリア
- 埼玉県を中心に東京都、神奈川県、千葉県、群馬県
- 所属
- 埼玉弁護士会:第37974号
さいたま市役所 総務局総務部 法務・コンプライアンス課:非常勤特別職
- 事務所の特徴
お問い合わせはこちら
24時間メール受付中
メールで相談する事務所情報掲載日:2024年6月25日
ご利用の際には、利用規約をご確認ください