「思い残すことは何もない」と心から思える相続をサポート
北海道札幌市中央区に拠点を構えるOAG税理士法人 札幌支店は、相続税や贈与税、不動産譲渡などの税務申告、金融機関の手続き、生前贈与や遺言作成、家族信託活用による生前対策など、相続に特化した幅広いサービスを提供しています。「目の前のことを当たり前にする」をモットーに掲げ、相続人の想いに寄り添う支援を実践する前島 治基税理士に、同事務所の強みと相続支援への想いを伺いました。
「当たり前」を積み重ねることの真価
まず、お客様から多く寄せられるご相談内容について教えてください。
相続税申告についてのご相談が圧倒的に多いですね。特徴的なのは、金融機関や司法書士などの専門家からお客様をご紹介いただくことが多いことです。これは、当事務所の専門性への信頼の表れなのではないかと考えています。
ご紹介で来られるお客様と直接ご相談に来られるお客様では、どんな違いがありますか？
ご紹介でお越しになるお客様は、ある程度考え方と言いますか、どのように進めようかご自身で状況を整理されている場合が多いです。一方で、直接来られるお客様はその反対で、頭の中で整理されてない状態、つまり「何をしたらいいか分からない」といった状態でいらっしゃることがほとんど。その場合は、私たちがゼロから一緒に進めていく形になります。どんな場合でも、それぞれのお客様に合わせた柔軟な対応を心がけていますので、ご安心ください。
「何も分からない」とお越しになるお客様への対応で特に気を付けている点はありますか？
事前準備についてしっかりとご案内することですね。たとえば、お電話やメールをいただいてから「打ち合わせは、この日にしましょう」と、いきなりお会いするのではなくて、「これとこれが必要なので、準備をお願いします」と具体的なリストをお伝えします。準備いただく中で不足しているものがあれば、それが重要なポイントになることもありますので。
たとえば、預金通帳を揃えることができなかったお客様がいらっしゃったとします。普通の方であれば、預金通帳は問題なく用意ができるはずですよね。以前、確認のために金融機関に、その方の亡くなる前の履歴を調べていただいたところ、結構な額が口座から引き出されていた、ということがありました。こういったケースも十分に考えられますので、まずは事前準備の段階で確認を徹底することが、非常に重要だと考えています。
そのような丁寧なご対応の他にも、OAG税理士法人 札幌支店ならではの特長はございますか？
何か特長はと問われると、正直悩みますね。私としては「目の前のことを当たり前にする」という信念のもと、必要な業務を確実に遂行することに徹しているだけです。もう長い間やっているので、自分が特別なことをしているという感覚はないですね。ただ、この積み重ねによってお客様から信頼いただけていると思いますから、結果として当事務所の強みになっているのかもしれません。
ー当たり前のことを当たり前にするというのは、簡単に思えますが、とても難しいことだと思います。ご依頼は相続税申告のほかに、どのようなご依頼がありますか？
確定申告が迫るシーズンになると、金融機関の方からのご依頼が多くなります。大抵の場合、不動産や預金口座など財産全体の整理も含まれるため、確定申告とセットで対応することが多いですね。手続き全般を一括してサポートできる点がお客様にも喜ばれています。
そのほかにも、特徴的なご依頼はありますか？
最近ですと、生前対策についてのご依頼をいただくこともあります。たとえば、ここに土地があったとして、お子様に「相続させるべきか」「贈与すべきか」「家族信託を活用すべきか」といった選択肢についてお伝えするケースも増えてきました。それぞれのお客様に最適な方法をご提案し、ご家族全体で納得できる形へ導くことを心掛けています。
国税目線の厳密なチェック体制が大きなメリット
現在はどのような体制で運営されていますか？
当事務所は、国税OBの顧問税理士2名を含む7名体制で運営しています。そのうち資格者は4名在籍しており、専門性の高いサービスを提供できる体制が整っています。
資格者が4名もいらっしゃるのは心強いですね。実際のご相談対応はどのように行われていますか？
資格者は複数おりますが、お客様との直接的なやり取りは私が担当することが多いですね。特に専門的な内容については、私が対応することが多いため、お客様との信頼関係を築きやすく、より深い理解に基づいたアドバイスができているように感じます。
いつも先生に対応していただけるのは、安心できるポイントですね。ご相談にいらっしゃる方は、札幌周辺からが多いでしょうか？
はい。札幌市内から来られる方が1番多いですね。ただ、驚くことに釧路や帯広、旭川など、遠方からわざわざお越しになる方も少なくないんですよ。車で数時間かけて来られる方もいらっしゃいますから。
広い北海道ならではの課題かと思いますが、遠方の方への対応はどのようにされているのでしょうか？
お客様一人ひとりのご状況に応じて柔軟に対応しています。 金融機関の方からのご依頼は、オンラインでの対応が多いですが、オンライン対応が難しい方には、こちらから出向くこともありますし、反対に来ていただくこともあります。本当に、お客様によってさまざまですので、最適な方法を選んでいます。
先ほど、国税OB顧問税理士の方がいらっしゃると伺いましたが、在籍されていることでお客様にどのようなメリットがあるか教えていただけますか？
相続税の申告は、最終的に税務署の承認が必要不可欠なんです。当事務所では、私が作成した申告書類を、税務署で働かれていた国税OBの目線でチェックする体制を整えていますから、「税務署ではここを重点的に確認する」「この部分はこう解釈される」といった具体的なアドバイスをもらえることで、申告の精度を格段に高められるんです。
これはOAGグループ全体の強みでもあり、税法や税務調査のプロセスを深く理解している国税OBの方の視点も借りて、確実性と信頼性を兼ね備えた相続税申告を実現しています。実際に、OAGグループには国税OBの顧問の方が多数在籍し活躍していますよ。
OAGグループならではの特徴は、他にもありますか？
専門家同士のスピーディな連携でしょうか。私が調べて分からないことがあっても、行政書士や司法書士など各専門家の先生がOAGのグループにいますので、質問してすぐに答えをいただける、精度が高くスピーディな業務が可能なんですね。ひとりの視点ではなく、多角的な視点で補完し合える環境は非常に大きな強みだと感じています。
「自分の武器は何か？」と聞かれたら、第一に相続
では、経歴についてお伺いいたします。先生が、税理士を目指されたきっかけを教えていただけますか？
私は銀行で約5年間勤務していました。外回りや融資業務を担当し、仕事には充実感を感じていましたが、人事評価によってキャリアが左右される仕組みに疑問を抱くようになったんです。次第に「自分の力で道を切り開きたい」という気持ちが強くなり、転職を考えるようになりました。
「自分で道を切り開ける仕事って何だろう」と考えたとき、色々巡ってまずは国家資格という選択肢にたどり着きました。独立志向というよりも、会社員としてのステップアップを目指せる資格を探していたんです。そして、どんな状況でも自己責任で生きていける力を持ちたいという想いから、税理士という道を選びました。
税理士の資格を取得された後のご経験についてお聞かせください。
資格を取ってから銀行を退職し、3つの税理士事務所で経験を積みました。その後、「独立しよう」と決意し、平成19年に開業しましたが、当初はインターネットで名前を知っていただいたり、人脈作りのために積極的に顔を出したりと大忙し。ただ、半年ほど経った頃から徐々に仕事が増え、軌道に乗りはじめましたね。
その後、相続分野に特化していこうと決意し、法人の業務はスタッフに任せて相続・資産税については私が担当する体制を築きました。そのうちに、だんだんと事務所も大きくなって、最終的には従業員10数名を抱える大きな事務所になりました。
銀行から開業まで、多様なご経験をされてらっしゃいますね。そこから、OAG税理士事務所法人でやりたいと思われた理由は何でしょうか？
これまでのキャリアを振り返ったとき、「自分の武器は何か？」と考えると、それは間違いなく相続だと思いました。長年培ってきた経験と実績には自信がありますし、自分の意志としてもセールスポイントとしても相続業務が一番になることは間違いありません。
また、開業して経営者として組織を拡大してきた一方で、現場でお客様と直に接しながら、「ああだ、こうだ」と話し合いながら進めていく、 本来的な税理士業務に立ち返ってみたいという想いもあったんですよ。そして、色々な選択肢から一番フィットしたのが、OAG税理士法人でした。
そんな先生が相続業務を進めるうえで、特に意識されていることはありますか？
そうですね。本来、相続の手続きにはじっくりと時間をかけたいところですが、現実的には限られた期間内で進める必要があります。相続税の申告期限は被相続人が亡くなってから10か月しかなく、さらに実質的な作業期間はさらに短いもので、残り数か月ですべてを終わらせなければならないこと少なくありません。この時間的制約の中で、いかに丁寧な対応が実現できるか。それが私たちの永遠の課題といえます。
お客様と密なコミュニケーションを取りながら効率よく進めることが求められますが、一方でお客様それぞれの事情やお気持ちにも寄り添いたいので、そのバランスには常に気を配っています。
これまでの多くのご経験が、現在の業務にどのように活かされていると感じますか？
経験してきた中で業務に活かされているものといえば、今まで積み上げてきたさまざまなお客様とのやり取りですね。何度も、何度も、繰り返してきた経験があるわけです。ひとつひとつ、さまざまなことを経験したことの集大成的なものが頭の中にあって、それが今の自分の糧になっているような、そんな感じですね。
ただし、お客様一人ひとり「すべて違う」という感覚はいまだに変わりません。これまで数え切れないほど多くのケースを担当しましたが、それでも新しいご相談をいただくたびに「はじめて」の状況に出会います。だからこそ、経験を活かしながらも、常に謙虚な姿勢で臨むよう心がけています。
心に寄り添う専門家を選ぶことが、最初の一歩
今後力を入れていきたいことなど、将来の展望についてお聞かせください。
何をするにもマンパワーは必要なので、 人材を充実させたいと考えていますね。現在、東京本社との連携で対応できる仕事を増やすことは可能ですが、札幌支店のマンパワーを強化することが先決です。ただし、単に人を増やすのではなく、仕事の質を保ちながら、何より人間性を重視した採用・育成を心がけていきたいと考えています。相続の現場では、専門知識以上に、相手の気持ちを理解できる豊かな人間性が求められるからです。
最後に、相続に悩まれている方にメッセージをお願いします。
私は、亡くなられた方がどんな人生を歩み、どんな想いで財産を残したのかを考えることが、相続の仕事の大切な部分だと感じています。どこで生まれて、どこの学校を卒業して、就職はどこで、どのような職歴を歩んで、どういった財産形成をして、亡くなって、このような財産を遺族に残すまでの道のり。これらの背景を丁寧にたどりながら、その想いを理解し、相続人の方がどのように受け継ぐかを一緒に考えていきたいです。
私たちの役割は、その想いを正確に理解し、相続人の方々と共に、最適な財産の引き継ぎ方を考えていくこと。「もう思い残すことは何もない」と心から実感できる相続のお手伝いができたとき、いい仕事ができたなと思えます。
相続を専門家に依頼する際には、故人の想いを共にくみ取り、相続人の気持ちに寄り添える人物かどうかを重視していただきたいと思います。その観点で信頼関係を築けそうな専門家と出会えたなら、きっと良い結果につながるはず。逆に違和感を覚える場合は、別の選択肢を検討することも大切です。
最終的には、ご自身が「この人なら任せられる」と感じる専門家と出会うこと。それが納得できる相続につながる第一歩だと思います。
プロフィール
OAG税理士法人 札幌支店
税理士 前島 治基
平成19年6月：税理士登録
令和6年：OAG税理士法人に入所
北海道税理士会：第108330号
取材を終えて感じた先生の人柄
インタビューを通じて、先生の「お客様に寄り添う姿勢」が印象的でした。「目の前のことを当たり前にする」というシンプルな言葉に、相続という複雑な問題に真摯に向き合い、困難な状況にある方々を支えたい、という強い信念が込められているように思います。
当初の「丁寧で穏やかな印象」から、話が進むにつれて相続やお客様に対する熱い想いがあふれ出し、人情に厚い一面が強く感じられました。「一般的な税理士像とは少し違うかもしれません」と笑顔でお話しされながらも、困っている人を助けたいという優しく力強い想いが伝わって来ます。
誠実さと熱意が同居する先生の姿勢に、多くのお客様が安心して相談される理由が垣間見えたインタビューとなりました。
事務所概要
- 名称
- OAG税理士法人 札幌支店
- 資格者
- 支店長 税理士 前島 治基
- 所在地
- 北海道札幌市中央区北1条西8丁目2-39 ISM札幌大通ビル4階
OAG税理士法人 札幌支店
- 電話番号
- 050-7587-8774
※「相続プラスを見た」とお伝えいただくとスムーズです
- 営業時間
- 平日 9:00～17:00
- 定休日
- 土曜日・日曜日・祝日
- 対応エリア
- 北海道
- 所属
- 北海道税理士会：第108330号
- 事務所の特徴
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メールで相談する事務所情報掲載日：2025年3月3日｜
更新日：2025年3月4日
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