お客様の悩みに寄り添い、地域に貢献できる専門家でありたい
広島県の尾道市で、相続登記を中心に幅広い相談に対応されている井田司法書士事務所の井田司法書士。30年間にわたり国家公務員を経験した後、司法書士に転身された経歴の持ち主です。訪問相談を基本としている井田司法書士に、相続に悩むお客様と向き合う姿勢や、これから取り組みたいことについてお話いただきました。
相続登記を中心に、複雑な相談も時間をかけて解決
まずは相談にいらっしゃるお客様について教えてください。どのような相談にいらっしゃる方が多いですか?
1番多いのは相続登記についてです。
開業当初は、「親から子への登記」といった一般的なご相談の声が多かったのですが、最近は複雑なご相談も増えています。
たとえば、曽祖父母が亡くなられて相続人を調査した結果、相続人が15人から20人ほどいると判明したというご相談などです。その方は「とにかく解決してほしい」と事務所に駆け込んで来られました。
こういった複雑なご相談も、司法書士としてできる範囲で、一件一件時間をかけて対応しています。手続きの正確性を重視しながら、お客様の悩みを解決できる、最適なご提案をさせていただきます。
相続登記の義務化が控えていますが、ご相談に来られる方の反応はいかがですか?
最近は法務局などが相続登記の義務化についてPRをしたり、相談会を開催する事務所が増えてきたりしているので、以前より関心を寄せる方が増えたと感じます。
ですが、まだまだ「罰則はあるのか?」「登記をしないとどうなるのか?」といった内容のご相談をいただくことも多いので、義務化についてご存じない方も多いのではないでしょうか。相続登記の義務化が、もっと広く認識してもらえるよう、相談会やセミナーなど周知活動に注力したいと思っています。
安心感、スピード感をモットーにお客様の要望に応える
お客様への対応について、心がけていることを教えていただけますか?
フットワークを軽くし、問題解決のスピード感や、お客様に寄り添った対応を大切にしています。
基本的にご相談の連絡をいただくと、司法書士の私がお客様のご自宅へ訪問します。尾道市は高齢化が進んでいる街で外出が困難な方も多くいらっしゃるので、こちらからご自宅まで出張した方が、直接会ってお話ができ安心していただけます。
また相続手続きでは、戸籍や住民票などたくさんの書類を集めなければいけない場合が多いです。市内の役所ですべての書類を取得できれば1日で終わりますが、遠方の役所での取得が必要な場合は、郵送で10日から2週間程度と時間がかかってしまいます。書類が届くまでの時間がもどかしいので、自ら市外の役所へ行って書類を収集することもあります。
お客様のご希望に応えるために、正確さに加え、スピード感とフットワークの軽さをもって対応させていただいています。
スピード感やフットワークを重視した対応を、心がけるに至った経緯を教えてください。
私がこの司法書士業界に入るにあたって、実務を学ぶために司法書士事務所に勤務していたことがあるのですが、その事務所の上司にあたる方が、お客様対応のスピード感やフットワークの軽さを重視されていました。
周囲には、ご相談を事務的に対応する事務所も、少なくないと感じていました。なので、自分が開業した時は、前職上司の対応をお手本にしたところ、ご高齢のお客様を中心に大変喜んでいただいた経緯があります。
それからも、よりお客様に寄り添える事務所になるために、徹底的にお客様目線に立った対応でご相談にお応えするようにしています。
相続対策をご提案する際に、意識されていることがあれば教えてください。
ご相談の際には、私がお客様の立場だと仮定して「こうしてくれたらありがたい」と、思えることをお伝えしています。
たとえばご高齢の奥さまから、亡くなられたご主人の相続登記についてご相談をいただいたとします。そのときに、一緒に奥さまのご家族に向けた遺言書を書けたら、1度のご相談で相続登記と遺言書の2つが解決します。
このように、1度のご相談で、相続で他に不安に感じていることや、生前対策をしているかなども引き出して、できるかぎりまとめて解決できるように意識しています。
結果的にお客様のご家族が、「転ばぬ先のつえ」となる助言をすることを心がけています。
国家公務員30年間の経験を活かし司法書士に
司法書士を目指そうと思ったきっかけや、やりがいを教えてください。
昔から悩みを相談されることが多かったことと、国家公務員として30年間勤務した経験から、法律に関する知識や書類の作成には慣れていたことで、司法書士を目指しました。
若い頃から「一人で仕事をしてみたい」と考えていたことも、きっかけのひとつですね。
ですが、いざ司法書士となり司法書士事務所に勤務すると公務員時代にはなかった、お客様に満足していただくための接客やマーケティングの考え方などが身についておらず、大変苦労しました。
それでも、お客様と接している中で少しずつ理解が深まり、最近は「説明が分かりやすかった」と言っていただけるようになりました。
長年の夢をかなえて開業したからこそ、よりお客様に満足していただけるように日々の業務に取り組んでいます。
今までのお客様で印象に残ってる方や、解決できてよかったエピソードがあれば教えていただけますか?
開業して間もないころに、ご相談されたご高齢のお客様が印象に残っています。
ご依頼の内容は一般的な相続登記の手続きだったのですが、100キロ以上離れた場所にお住まいの方からのご依頼で、何度かご自宅へ訪問しました。最終的に手続きが完了した際に、涙を流して喜ばれ、感謝の言葉をいただきました。
直接お客様に貢献することができ、お困りごとを解決して感謝されることは、この仕事ならではのやりがいだと思います。
高齢者が多い尾道で、生前対策・空き家問題に注力
今後の事務所としての展望を教えていただけますか?
1つ目は、高齢者が多い尾道で、相続をする前の生前対策に力を入れていきたいです。認知症になる前に任意後見人を選任することや、遺言書の作成など、生前対策を行うことで相続トラブルの回避につなげたいと考えています。
2つ目は、相続登記の相談会にも力を入れたいです。相談会を開催した当初は、募集の枠に収まらないほどのお問い合わせがありました。空き家が問題になっているものの、どんな対策をすれば良いか分からない方が多いことが現状です。そういった方に対しての周知活動に、注力していきたいです。
今後の相続登記の義務化に絡めて、地元である尾道市に貢献しながら相談会を継続的に開催できるよう、活動していきたいと思います。
最後に、相続に悩まれている方にメッセージをお願いします。
初めての相談は敷居が高いと思いますが、まずはお近くの司法書士に相談してみてください。
悩みや疑問など、ご自身で不安に感じる部分があれば、お話しするだけでも大丈夫です。相談だけで終わってしまっても問題ありませんし、不安をお話しいただくだけで、精神的に気持ちが楽になることが多いです。
当事務所は初回の相談料は無料ですので、小さなことでも相談していただければ最適な解決策をご提案させていただきます。
お近くの方には、私が直接会いにうかがいますので、安心してご連絡ください。
プロフィール
井田司法書士事務所
司法書士 井田 耕一郎
昭和53年:広島県立尾道東高等学校 入学
昭和56年:関西大学社会学部 入学
昭和61年:国家公務員 就職
平成18年:司法書士試験 合格
令和2年:国家公務員 退職
令和2年:司法書士事務所 就職
令和4年:司法書士事務所 退職
令和4年:井田司法書士事務所 開業
広島司法書士会:第1191号
取材を終えて感じた先生の人柄
30年間の国家公務員経験を経て開業された井田司法書士。豊富な経験をお持ちでありながらも、「長年の夢をかなえて開業したからこそ、お客様に満足していただきたい」と、努力を惜しまない姿勢が印象的でした。
外出が難しい方のために訪問相談を基本とする方針や、遠方でも書類取得に向かうフットワークの軽さは、高齢者の多い尾道市を見続けてきた井田先生ならではの対応だと納得させられます。
スピーディー、軽いフットワークをモットーに、お客様の負担を極力減らす対応を徹底している井田先生の、心強さを実感する取材となりました。
事務所概要
- 名称
- 井田司法書士事務所
- 資格者
- 代表 司法書士 井田 耕一郎
- 所在地
- 広島県尾道市長江1丁目24番3号
- 電話番号
- 0848-22-7499
※「相続プラスを見た」とお伝えいただくとスムーズです
- 営業時間
- 8:30〜17:00
- 定休日
- 土曜日・日曜日・祝日 ※定休日も対応可能
- 対応エリア
- 尾道市、三原市、福山市、向島、世羅郡※前記以外の地域もご訪問することが可能です。
- 所属
- 広島司法書士会:第1191号
事務所情報掲載日:2023年12月1日
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