相続税の物納が申請数・許可数ともに過去20年で最少に【令和5年度】

公開日:2024年8月9日

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国税庁が令和5年度の「相続税の物納処理状況等」を公表しました。

相続税の物納件数は年々減少

相続税は金銭による納付が原則とされていますが、特定の要件を満たせば相続財産による納入(物納)が認められる場合があります。

国税庁が公表した「相続税の物納処理状況等」によると、令和5年度は申請23件・許可16件とともに直近20年で最少となっています。

<相続税の物納処理件数>

年度申請許可処理未済
平成16306536395968
17173327303781
18103620941946








令和元617233
2655325
3633927
4525417
5231615

年々件数が減ってきており、令和5年度は申請数・許可数ともに前年の半数以下と特に少なかったことが分かります。

参考:相続税の物納処理状況等|国税庁

遺産を相続しても相続税を払えないケースは実は多い

相続税を払う必要があるということは、基礎控除額を超える遺産を相続しているということであり、払えないという状況はないのでは?と思われる方もいるかもしれません。

しかし、農地など換金性が低いものを多く相続した場合や、遺産分割協議が終わらず預金が凍結されている場合などで相続税を支払う現金が手元にないということは意外とあるものです。

そのような場合、物納も含めた下記のような対処法が考えられますが、なかなか自分の状況に合わせた最適な選択をするというのは難しいでしょう。

  • 延納して分割で払う
  • 不動産などを現金化して払う
  • 現物で納める(物納)
  • 相続放棄する
  • 金融機関から借りて払う
  • 一部の遺産分割協議を先に行う
  • 預金の払い戻し制度を活用して払う

また、そもそも相続税が発生しないよう各種特例・控除を利用するなどの方法も考えられますが、こちらも知識が無いとなかなか判断が難しいかもしれません。

もし、相続税で困ったことがあるのであれば、税理士をはじめとする相続に詳しい専門家に積極的に相談し、不安・困りごとを解決することをおすすめします。

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相続プラス編集部

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本記事の内容は、記事執筆日(2024年8月9日)時点の法令・制度等をもとに作成しております。最新の法令等につきましては、専門家へご確認をお願いいたします。万が一記事により損害が発生することがあっても、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

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