お客様との信頼関係を第一に考え、最後まで粘り強く諦めない
東京都と岡山県の2拠点で、相続手続きや遺言・成年後見など、幅広い相談に対応している司法書士法人東亜国際合同法務事務所。相続の相談をメインに対応し、東京でさまざまな経験を積んでいきたいとおっしゃる代表の甲村柳市司法書士に、司法書士になったきっかけや、お客様と向き合う中で大事にされていることなどをお話しいただきました。
相続の手続きは、相続の専門家に任せるのが安心
まずは相談にいらっしゃるお客様について教えてください。どのような相談にいらっしゃる方が多いですか?
不動産の相続でご相談に来られるパターンが多いです。相続した財産の中でも、預金などの現金については、話し合いをして分けられるので、問題が起こることは少ないのですが、不動産は金銭のように平等に分配することが難しいので、話が別です。
複数の相続人の共有名義で不動産を相続することもできるのですが、そうすると不動産を使いたい場合や売却したい場合に、手続きが困難になってしまうんですね。なので、不動産に関して「共有名義で相続したものを、単独名義に変更してほしい」というご相談を多くいただいています。
相続が発生する前の生前対策でお越しになる方もいらっしゃいますか?
いらっしゃいますね。当事務所は令和5年11月に東京都に拠点を構えたばかりなので、岡山県での話になるのですが、岡山は東京に比べて土地の価格が安いんですね。そのこともあってか、生前のうちに「生前贈与をしたいので、土地の名義変更をしたい」とご依頼いただくことが多いです。
生前贈与であまり大きな額にならないケースでは、贈与税・相続税を通じた課税が行われる「相続時精算課税制度」の活用が効果的なんです。そうした制度の活用も含めた、生前贈与や不動産の名義変更をご提案していますね。お客様のご負担を考えて、より良いご提案ができるようにしたいと思っています。
はじめて相談にいらっしゃるお客様は、相続のどの段階で相談に来られる方が多いのですか?
「相続が発生して、何をすれば良いのか分からないから相談に来ました」というお客様もいれば、ご自身で手続きを進められて、「戸籍はすべて集めたので、このあとの手続きをお願いします」とご依頼いただく方もいらっしゃいます。しかし、お客様の方で戸籍を集めたというケースでも、実際には必要な戸籍が揃っていないということがほとんどなんです。
相続手続きをご自身で進めるのは限界があり、手間も時間も多くかかります。相続は人生で1〜2回ほどしか経験しないと思いますので、私はそのために多くの時間を費やすのはもったいないと感じるんですね。なので、相続の専門家に任せてもらったほうが、安心できるのではないかという想いがあります。
すでにご自身で戸籍収集をはじめられている場合でも、進行状況を確認してアドバイスをさせていただいたり、私の方で途中から戸籍の収集をお引き受けしたり、という進め方も可能です。
今まで対応されたお客様の中で、印象に残っているご相談を教えてください。
岡山県では人が少ない地域になると、先祖代々引き継がれてきた土地が長期間登記されずに放置されている、というケースが多いんですね。たとえば、お客様から「祖父の名義のままなので、変更してほしい」とご依頼をいただいて、実際に登記を確認すると、実はもっと古い方の名義だった、ということもよくあります。かなり古い時代の名義のままになっていることも珍しくありません。
一番印象に残っているのは、江戸時代にまでさかのぼったケースです。そのお客様からは、「ご先祖様の墓地がある土地について調べたい」というご相談をいただきました。墓地は固定資産税が非課税なので、これまで通知が届いていなくて長い間放置されていらっしゃったそうです。
登記情報を調べようとしたのですが、江戸時代には法務局での登記など行われていません。最終的に、手書きの土地台帳を法務局で確認しながら、少しずつ江戸時代までさかのぼって墓地の名義を変更することができました。この手続きは非常に時間がかかったということもあって、とても印象に残っていますね。
そういった古い名義をさかのぼるような相談にも対応いただけるのでしょうか?
昔になればなるほど手間も時間もかかりますので、通常のご依頼よりも手数料をいただくことがあるかもしれませんが、当事務所では問題なくお引き受けできます。
お客様との信頼関係が基本であり、一番大事
東京支店で、特に力を入れていることはありますか?
東京支店には私以外に6名のスタッフがいます。司法書士は私だけですが、事務所のスタッフには相続や債務整理に関する法律の専門知識も勉強してもらうようにして、支店一丸となってサービスを提供できるように心がけています。
相続のご依頼には、どのような料金体系があるのでしょうか?
当事務所では、戸籍の収集から、相続人の調査・相続の財産調査・遺産分割協議書作成など、まとめてお任せいただく「相続手続きフルパック」という料金プランがあります。このプランでお受けすることがほとんどです。
先ほどお話しした「手続きを途中まで自分でやりました」という方もいらっしゃいますが、最終的に戸籍を集めきれていないなどの理由から、私たちの方でお引き受けする形になることが多いので、相続は丸ごとご依頼いただくことがほとんどですね。
お客様は事務所にお越しいただくことが多いでしょうか?
どちらかと言えば、事務所にお越しいただくことが多いですが、出張することもありますね。お身体の不自由な方やご高齢の方、交通の便が悪くて事務所まで来るのが難しいと言われる方も、ご要望があればご自宅に伺っています。
はじめて相談にいらっしゃるお客様は、どのような経緯で事務所のことを知って相談される方が多いのですか?
インターネットと、以前にご依頼いただいたお客様からのご紹介が多いかなと思います。
過去のご依頼が新しい紹介につながっているのは、どのような理由からだと思われますか?
失敗しないから、ですかね(笑)というのも、私自身が粘り強い性格で、最後まで諦めずしつこくやろうとするタイプなんです。難しいご相談でも粘り強く向き合う。ご紹介が多いということは、そのようなところを気に入っていただけているのではないかなと、自分では考えています。
私は、お客様のご要望を叶えるように、「お客様の想い」に重きを置いて対応することを意識しています。そのようなことから、お客様との信頼関係が生まれているのではないかと思っています。
お客様と向き合う中で大事にされていることは何でしょうか?
やはり、信頼関係ですね。お客様との信頼関係が一番大事で基本、と考えています。
特に相続はプライベートな内容に踏み込むことにもなるので、お客様との信頼関係がないと、心を開いてすべて任せようと思っていただけません。
難しい話や堅い話をしてもお客様には伝わらないし、むしろ分からないことが増えて不安になってしまうのではないかなと。なるべくざっくばらんに、いろいろな雑談を交えながら話をするようにしていますね。
楽しく話しているうちに、お客様も徐々に心を開いてくださって、信頼関係を築けていけると思うんです。信頼関係を築いていくには、やはり「会話」しかありません。
諦めず、粘り強く、最後までやり通す力
司法書士を目指したきっかけを教えていただけますか?
きれい事かもしれないですが、社会貢献や法律に興味があるからですね。人それぞれ悩みや問題を抱えていて、私の中にその問題を解決したいという意欲があるんです。
問題を解決すると、人が喜んでくれる。私は、喜んでくれているのを見るのが何より嬉しいんですね。喜んでもらうことが、私にとってハッピーなんです。そこでたどり着いたのが、司法書士でした。
8年がかりで司法書士の資格を取りましたが、取得できたのは「絶対に取ってやる!」という意地があったからです。私の性格上、一度目標に掲げたものを取り下げることはできませんでした。この意地というのは、実は自分のためです。多分、その目標を「人のため」にしてしまうと8年も続かなかったと思いますね。
司法書士資格を取得されて、すぐ開業されたのでしょうか?
すぐ開業しましたね。昔から、人に雇われるとか、時間と自由を拘束されるとか、縛られることが苦手でして。とにかく「自分でなんとかする」ということしか考えていませんでした。司法書士として開業すれば、縛られることなく自分の考え通りに仕事をしていけると考えて、地元の岡山県ですぐに開業を決めました。
現在は岡山県に加えて東京都にも拠点を置かれていますが、どのような理由があるのでしょうか?
やはり日本の経済の中心は東京だと思い、ここで勝負したいと考えました。先ほど少しお話ししたように東京と岡山では土地の価格も違いますし、対応するご相談内容にも結構違いがあるんです。岡山だからこそ経験できることもありますが、東京ではこれまで対応することのなかった相談を受けることもあります。
いずれは岡山に戻りたいという気持ちもありますが、まずは経済の中心地に飛び込んで、全く知らない土地で「自分のスキルアップにつなげるために挑戦したい」という想いで東京に拠点を置きました。東京で相続に関するさまざまな経験を積んで、対応できる幅を広げていきたいですね。
これまでのご経験が、いまの業務に活きていると感じるところはありますか?
経験よりも、私自身の根本的なところが業務に活きているという感じです。粘り強さであったり、先ほどの意地であったり(笑)相続は長期戦になることもありますし、対応が難しいものもあるので、こういった自分の性格が司法書士としていい方向に働いている部分もあるかなと思っています。
デジタルを積極的に取り入れお客様の要望に応える
これから力を入れていきたい分野や取り組みなど、今後の展望として考えているものを教えていただけますか?
一番はやはり相続ですね。これからも相続に関するあらゆるお悩みに、誠意を持って対応していきたいです。
あとは、デジタル技術を使って最新の情報を取り入れ、できるかぎりお客様のご要望にお応えできる事務所になっていけたらいいなと考えています。変化の早い法律にも素早く対応できるように、デジタルツールを積極的に活用して、常に新しいことを学んでいきたいですね。
東京支店は年齢の若いスタッフが多く、新しいものにも柔軟に対応することができますので、安心してお任せいただければと思います。
最後に、相続に悩まれている方にメッセージをお願いします。
「相続がはじめてで何も分からない」という方、「こんな小さな悩みを聞いてもいいのだろうか?」と相談するのを躊躇されている方、「とにかくすべてお任せしたい」と考えている方、相談は初回無料で時間制限なしなので、ぜひ気軽に来ていただきたいです。
当事務所が、お客様の相続を丸ごと背負います。ご自身で相続の手続きを進めなくても「全然オッケー」です。すべてを任せる気持ちでお越しいただければと思います。
相続に関する悩みごとがあっても、法律を知っていないと解決の道は見つけにくいと思います。なので、まずは法律の専門家である私たちに相談してほしいです。専門家目線から「最初からお越しいただければ、もっと早く解決できたのに」と感じることがよくあります。相続が発生したら、なるべく早めにご相談ください。
プロフィール
司法書士法人 東亜国際合同法務事務所
代表 甲村 柳市
平成23年:宅地建物取引主任者資格試験合格
平成25年:行政書士試験合格
平成26年:行政書士登録、行政書士岡山南総合法務事務所を開業
平成30年:司法書士試験合格、司法書士登録し事務所を開業
令和元年:行政書士法人設立、司法書士法人設立
東京司法書士会:第9205号
簡裁訴訟代理等認定番号:第1801589号
公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート:会員
岡山県行政書士会:第14331530号
取材を終えて感じた先生の人柄
お客様との信頼関係を大事にされ、「すべて任せてほしい」とおっしゃっていた甲村柳市司法書士。「粘り強く、最後まで諦めたくない」と言い切るその姿から、甲村先生の司法書士としての強い意志と、どんな相談にも全力で対応していただける安心感を覚えました。
「人が喜んでいる姿を見るのが私のハッピー」だとおっしゃる先生は、お客様に優しく寄り添う姿勢もお持ちで、多くのお客様が信頼して任せられる理由がよく分かります。どんなときも本音で生きる先生の、温かさと誠実なお人柄があふれたインタビューとなりました。
事務所概要
- 名称
- 司法書士法人 東亜国際合同法務事務所 東京支店
- 資格者
- 代表 甲村 柳市
- 所在地
- 東京都港区新橋5-8-4 2F
- 電話番号
- 050-7586-8048
※「相続プラスを見た」とお伝えいただくとスムーズです
- 営業時間
- 平日 9:00〜19:00 ※ご予約で土日祝日も相談可能
- 定休日
- 土曜日・日曜日・祝日
- 対応エリア
- 東京を中心とした関東圏内
- 所属
- 東京司法書士会:第9205号
簡裁訴訟代理等認定番号:第1801589号
公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート:会員
岡山県行政書士会:第14331530号
- 事務所の特徴
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メールで相談する事務所情報掲載日:2024年6月18日
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