寄り添う傾聴と確かな専門性で、相続の不安を安心に変える

東京都千代田区で不動産登記を主軸に、幅広い相続問題を解決する司法書士 上野星穂事務所。特に相続に強みを持つ代表の上野星穂司法書士は「お客様に寄り添い、安心して任せていただける事務所づくり」を大切にされています。複雑な相続問題を解きほぐす確かな専門知識と、社会貢献への熱意を兼ね備えた上野司法書士に、相続現場での体験や依頼者との向き合い方についてお話を伺いました。
大切なのは、お客様が安心して相談できる信頼関係
まずは相談にいらっしゃる方について聞かせてください。どのような方が相談に来られるのですか?
令和6年4月からの相続登記義務化を機に、相続に対して関心を持たれているお客様がご相談にいらっしゃることが増えました。特に目立つのが「数次相続」のケースで、遺産分割協議が終わる前に相続人の方がさらに亡くなってしまい、層状に複雑化している事案も少なくありません。また、「相続は発生したものの、手続きはしていなかった」とご相談に来られる方も多いですね。
いらっしゃるお客様への対応で、気を付けていることがあれば教えてください。
何よりも大切にしているのは、お客様の現状と心情を正確に把握することですね。「何から手をつければいいのか分からない」という不安を抱えた方が多いため、まずはその不安に耳を傾けます。相続の話は、デリケートな内容も多く、なかなか話しづらいこともあると思いますので、雑談を交えながらリラックスできる雰囲気作りを心がけるようにしています。お客様に安心してご相談いただける信頼関係があってこそ、最適な解決策が見えてくるものですから。
相続が発生する前の、生前対策についてのご相談に来られるお客様もいらっしゃいますか?
はい、認知症対策をはじめとする生前対策へのご相談は増加傾向にありますね。特に、家族信託や任意後見制度といった「将来の資産管理」に関心を持たれる方が多く、これは私自身も積極的に取り組んでいきたいと思っている分野でもあります。
今までお客様と接した中で、印象に残ってるご依頼はありますか?
そうですね。期限が差し迫ったなかでの緊急対応が特に印象に残っています。不動産融資の関係で3週間後という決められた期限の中で相続関連の書類をすべて揃えなければならないという案件でした。状況はなかなかハードで、遺産分割協議の内容も決まっておらず、税務面での懸念事項が複数あり、さらに建物の増築登記も長年放置されたまま。加えて、最初の被相続人の相続手続きが放置されたまま次の相続が発生するという「数次相続」の状態にもなっていました。
お客様と毎日電話でやり取りをして、土地家屋調査士や税理士の先生方とも連携を取りながら戦い抜いた3週間、といった感じでしたね。この密度の濃い3週間で、お客様との間に特別な信頼関係が生まれたのは何よりの財産です。大変なご依頼でしたが、終わったときにお客様に「ありがとう」と言っていただけて、本当に嬉しかったです。この仕事をやっていてよかったな、と思う瞬間ですね。

想いを聴く、心に寄り添う相続手続き
次は事務所についてお伺いします。もうおひとり、司法書士の先生がいらっしゃるとのことですが、現在事務所は何名様体制ですか?
当事務所は、隣接する橋口司法書士事務所と協力して業務を進める三人体制を整えています。私と、50年以上のキャリアを誇る橋口司法書士、そして事務スタッフが在籍していまして、特に橋口司法書士は家族信託などの専門分野に精通したベテランです。本当に経験が豊富ですから、連携することで複雑な相続案件にも対応できることが強みですね。
お客様からの問い合わせは、先生の方に直接受けられるのでしょうか?
私へのご依頼は直接私が対応し、橋口司法書士へのご依頼は一旦、事務スタッフが承るという体制を取っています。特に相続のような繊細な案件では、担当者との信頼関係が重要ですから、安心感をご提供できるよう心がけています。
女性の司法書士の先生ならではの特徴や強みはありますか?
「緊張して来たけど、上野先生はあまり緊張しなかったな」とお客様から言っていただけることが、強みかなと感じています。司法書士というと堅い印象があるようですが、話しやすい、威圧感がないというのが大きいのかもしれません。
あとは、私自身、教育や心理学を学んでいた経験がありまして、その中で「傾聴」という言葉を大事にしているんです。相続のご相談にしても、事務的なことをお話しするというよりも、お客様一人ひとりのさまざまなエピソードや、心の奥にある想いを聞かせていただけるといいなと思っています。
お客様はどうやって先生の事務所を知って、いらっしゃることが多いですか?
開業したばかりということもあり、今は税理士の先生や金融機関などからご紹介で来られるお客様が多いと思います。これから色々なところに露出を増やしていこうと考えておりますので、全くの新規のお客様も大歓迎ですよ!
事務所は千代田区ですが、どのエリアのお客様が多いですか?
実は、千代田区での相続というのは少ないんです。ですから、お客様は都内よりも埼玉県や千葉県などにお住まいの方が多いですね。当事務所の立地は、各方面からのアクセスの良さという点でも強みとなっておりまして、首都圏全域からのご相談に対応できます。
相談を受けるスタイルとしては、先生がお客様のところに行かれることが多いですか?
基本的にお客様のところに行ってお話を伺っています。ご自宅が嫌だという方は、近くでもいいんですけども、なるべくこちらからお客様のお近くにお伺いするようなスタイルですね。事務所では緊張されたり、こちらからの質問が尋問のように感じられたりするお客様もいらっしゃるので、ご自宅の方がリラックスしてお話をしていただけるのかなと思っています。
また、事務所は千代田区にありますが、私の地元である千葉県柏市周辺でも積極的にサービスを展開していきたいと思っています。お忙しい方や移動が大変という方こそ、お気軽にお問い合わせいただきたいですね。

信頼の絆が紡ぐ、確実・安心の相続支援
続きまして、先生の経歴についてお伺いします。今の司法書士事務所を開業されたきっかけは何でしょうか?
現在、協業して一緒にやっている橋口司法書士とのご縁がきっかけです。橋口司法書士は、私にとっては師匠とも言える方だと思っています。最初はその師匠のもとで経験を積み、その後、千葉県松戸市の司法書士事務所でも勤務していました。司法書士資格を取得してから都内大手の司法書士法人で多様な案件に携わる機会も得ましたが、補助者や組織の一員では、どうしてもできることが限られると感じるようになりまして…。
「専門家として本当に困っている方の力になりたい」この想いが日に日に強くなり、開業への道を選びました。師匠から学んだ「依頼者の心に寄り添う姿勢」と、大手法人で培った「効率的な業務処理能力」。この二つの経験が、私の財産です。相続という人生の重要な局面で、法的知識だけでなく、心のケアも含めた総合的なサポートを提供したいという想いが、開業の原動力でした。
事務所を師匠である橋口司法書士の事務所の隣に開設したというのは、何か理由はありますか?
長いお付き合いで信用いただいている師匠が現在80歳。まだまだお元気で、活躍されていますが、やはり将来のことが少し心配だということもあり、師匠の方からお声がけいただきました。
お客様との信頼関係は、一朝一夕で結べるわけではありません。橋口先生が長い年月をかけて築き上げてきたお客様との絆を、私も近くで知って、学んで、継承していかなければと思い、隣接した事務所という形態を選びました。
司法書士としてのやりがいはどこにあるのでしょうか。
相続や不動産売買は、多くの方にとって人生で滅多にあることではない重大イベントであり、大きな財産が動く人生の転換点です。そんな重要な局面で、不安や困惑を抱えたお客様に寄り添い、複雑な法的手続きを一緒に乗り越えていく過程こそが、私のやりがいの源泉となっています。
すべての手続きが完了し「ありがとう」「上野先生に依頼して本当によかった」と言っていただけた瞬間は司法書士冥利に尽きますね。相続という感情的にも難しい場面で、短い期間ながらも深い信頼関係を築き上げ、お客様の人生の一部に関わらせていただける—この喜びは何ごとにも代えがたいものがあります。

人生100年時代を豊かに。社会を温かく支えたい
今後、力を入れていきたい取り組みや展望を教えていただけますか?
そうですね。実は「社会貢献」を自分の今後のテーマにしているんです。高齢化社会が進むなか、特に気がかりなのが認知症の問題。一般的に、認知症の期間は約10年と言われていますが、この長い時間を「自分の願いが届かない状態」で過ごす方があまりにも多い現実があります。こうした状況を少しでも改善するため、ぜひ事前に対策を取っていただいて、少しでも自分の望みの叶う状態で生活ができるようなお手伝いをしたいと考えています。
また、今の話に関連して、高齢者の方は賃貸住宅を借りるのが難しいという問題や、1人暮らしの不安、空き家問題などが深刻ですよね。これらは単なる不動産問題ではなく、社会全体で取り組むべき課題ですので、司法書士として積極的に関わっていきたいと考えています。
どんな分野にせよ、私の活動の根底にあるのは「困ってる方を助けたい」という一貫した想いです。相続業務という枠を超えて、社会に貢献できる司法書士を目指して活動を続けていきたいですね。
最後に、相続に悩まれている方や、専門家に相談するか迷っている方にメッセージをお願いします。
相続でお悩みの方は、まず「何をしたらいいのか分からない」という方も多いです。そんなときこそ、おひとりで抱え込まずにどの専門家の先生でもいいですから、まずは声をかけてほしいなと思います。最初の一歩を踏み出すことで、霧が晴れるように道筋が見えてくるはずです。
どの専門家に相談すべきか迷うこともあるでしょうが、まずは信頼できるひとりの専門家に相談してみてください。最近は、初回の相談が無料という事務所も多いので、「こんな状況で困っている」と率直に伝えるだけでも、解決までの道筋を示してくれるはずです。たとえ自分が専門でない場合でも、適切な方を紹介してくれたり、進め方を示してくれたりするものですから。
相続の問題は、放置すればするほど複雑になってしまうものです。不安や迷いを抱えたままにするよりも、ぜひ「誰かに相談してみる」という一歩を踏み出していただきたいな、と思います。それだけでも、気持ちが楽になるものですよ。
プロフィール
司法書士上野星穂事務所
司法書士 上野 星穂
千葉大学卒業
東京都千代田区の個人司法書士事務所にて補助者として勤務
千葉県松戸市の個人司法書士事務所にて補助者として勤務
東京都内の大手司法書士法人にて資格者として勤務 令和7年1月退職
令和7年1月17日司法書士 上野星穂事務所を開業
東京司法書士会:第9287号
簡裁代理権認定番号:第2301090号

取材を終えて感じた先生の人柄
今回の取材を通じて特に印象的だったのは、「相続は書類だけでなく、人の人生に関わる仕事」という上野星穂司法書士の確固たる信念です。心理学を学ばれた経験を活かした「傾聴」の姿勢は、単なるテクニックではなく、相続という人生の節目に立つ人々の不安や葛藤に真摯に向き合う姿勢から生まれているのだと感じました。
相続の複雑な手続きについて語るときも、常にその先にある「人の安心」に焦点を当てる上野司法書士の視点は、法律家でありながらも深い人間理解を持ち合わせていることの証でしょう。お客様に「ありがとう」の言葉をいただける瞬間が最高の喜びと語るお姿に、一つひとつのご依頼に心を込めて取り組む先生の人柄が伝わってきます。
また、高齢化社会の課題に真正面から向き合い、法律知識を社会貢献に活かそうとする姿勢にも、司法書士という枠を超えて社会的責任を自覚されていると感じました。専門性と温かな人間性を兼ね備えた上野司法書士は、相続という人生の重要な局面で、頼りになるパートナーとなることでしょう。
事務所概要
- 名称
- 司法書士 上野星穂事務所
- 資格者
- 代表 司法書士 上野 星穂
- 所在地
- 東京都千代田区神田錦町1丁目21-3 ノア大手町501
- 電話番号
- 050-7586-0298
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- 営業時間
- 平日 9:00〜18:00 ※ご予約で土日祝日も相談可能
- 定休日
- 土曜日・日曜日・祝日
- 対応エリア
- 東京都、千葉県を中心に一都三県
- 所属
- 東京司法書士会:第9287号
簡裁代理権認定番号:第2301090号
- 事務所の特徴
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